展示会のブース出展を成功させるための4つの検討事項とその準備

展示会を大成功させるための4つの検討

それでは展示会を成功させるためには、どのような計画を立て、企画、準備をしていくべきでしょうか?
当社では、装飾、運営、集客、事後の大きく4つのフェーズに分けた企画の検討と準備をご提案します。

検討1 展示会装飾

展示会において装飾の検討はとても重要です。しかし、装飾だけに凝りすぎて、その他に時間や予算が回っていないケースが非常に多いのではないでしょうか。

装飾において検討すべきチェックポイントは、ウケづくり、入りやすさ、見つけやすさ、分かりやすさです。

導線に対するウケづくり

ウケとはいわばツカミのことを指します。大きなブースであれ、小さなブースであれ、来場者が多く流れてくる導線に対してもっともアピールでき、かつツカミやすいコンテンツがよく見えるように持ってくることが重要です。
よくあるツカミとしては、目玉製品の展示、プレゼン、デモなどが挙げられます。

入りやすいボーダーとゾーニング

日本の展示会のボーダーはとにかく通行路ギリギリにいっぱいに掲げる傾向にありますが、心理的には非常に圧迫感があり、入りにくいブースも少なくありません。また、ゾーニングについてもパーソナルスペース(1.2~2m)よりも狭いブースだとかなり圧迫感のあるブースとなってしまうので、注意が必要です。

パーソナル・スペース

Diagram of Edward T. Hall’s personal reaction bubbles (1966), showing radius in feet

見つけやすい、分かりやすいサインとパネル

あまりに自社のブースだけに焦点がいくあまり、全体の会場を見ずに設計すると、メイン通路上にロゴが見えない場合があります。その場合、会場全体を見て再度検討が必要です。

また、あまりに小さなパネルのみで何を展示しているのかさえ分からないブースもあります。お客様の立場に立って、分かりやすいサインを検討しましょう。

製品名や売り手の立場の切り口ではなく、お客様にとっての価値=ニーズに着目し、コーナーを展開します。上図は、サインも大きく、分かりやすく目立たせた好事例です。

検討2 展示会運営

展示会を実施する上で、もっとも重要なタスクは運営です。図面やパネル、出し物を検討するばかりが展示会における実施計画ではありません。展示会が成功するのも、失敗するのも全ては運営の計画次第といえます。そこで、当社では、以下の3点を念入りに検討することを推奨しています。

成功指標づくりと共有

目標の定量化、KGIとKPIを検討します。初めてお手伝いをするクライアントには、あまり指標を持っていることが少なくありません。そのため、目標づくりから検討することをおすすめします。

KGIは有効回答の総数で、KPIは有効回答をしていただくために獲得したリードの総数です。単一的な施策だけではなく多面的に施策を展開し、KPIの最大化を促進することが重要です。

詳しくは、『かかったコストをムダに終わらせない!展示会を成功に導く7つの方法』をご覧ください。

KGI・・・key goal indicator / 重要目標達成指標
KPI・・・key performance indicator / 重要業績評価指標

ポジションと役割の検討

社内のチームと外部のチームの役割を明確化しましょう。会場内での呼び込み、アンケート回収、数字の管理などは外部の運営チームに任せ、社内の運営チームは説明員との情報共有を徹底するほうが好ましいです。外部の運営チームと共有すべきは目標であり、数値をデイリーで共有化することにより、外部の運営チームもモチベーションが向上します。

デイリーレポートの事例

運営チームの質の改善

会期中もマニュアル通りに進めつつも、やはり改善が必要です。例えばステージの集客時に集まりが悪ければ言い方を変更するなど、ポジション的に結果がでなければ変更が必要です。トライ&エラーで常に改善策を実行していく柔軟性が、ブース運営では必要となります。

検討3 展示会集客

展示会の集客は会期前と会期中の集客に分けられます。会期前集客は、Web、メール、案内状などを駆使し、事前に集客を行い、会期中は、コンパニオンやステージなどによるアテンションで集客を行います。あらゆる集客を試み、レスポンスを取れる仕組みにすることで、効果も測定していきましょう。そして、度の方法が効果的な施策なのかを検証します。

3種の神器を使いこなす

展示会の3種の神器とは、メール、Web、案内状です。最低これら3つのツールを使いこなし、来場者をブースに促進しましょう。全ての内容には、展示コンセプト、目玉製品、展示内容、開催場所、開催日時、来場特典を忘れずに入れましょう。

注意喚起をする

展示会場に訪れる来場者は、あなたのブースだけに訪問しているわけではありません。ブランドが認知されていない場合は特に、自社を認知させるためにも、ブースの存在を知らせる必要があります。そのために、ブースへの集客を実施する方法として、ステージ、コンパニオン、運営スタッフによる声掛けで注意喚起を行うことも重要です。

展示会の来場者の多くが御社のことを知らないケースがほとんどです。目的を持ってブースに訪れるケースは少ないため、ブースの存在を知ってもらうことからはじめましょう。

リードを獲得するフックを用意する

ただ、ブースに訪れてもらうだけではなく、BtoBの場合、最終的に来場した方がどういう人達かを知ることが重要です。そのためにもリードを獲得するためのフック(ノベルティなど)を用意し、アンケート、バーコードなどでリードを獲得しましょう。

検討4 展示会事後

展示会は出展して終わりではありません。むしろ始まりです。集めたデータをパンチングして、報告書を作って終わりではなく、ここからいかにスピード感を高めて、アプローチしていくかでその後の成果も変わってきます。展示会が終わってから計画するのではなく、展示会後も合わせて事前に計画していくことが望ましいです。

アンケートの内容検討

まずは有効回答者をあぶり出すためのアンケート設計からはじめましょう。アンケート設計の基本はBANT条件です。Buddet(予算)、Authority(決済権)、Needs(必要性)、Timing(時期)の4構成でアンケート設計を考えると必然的にアプローチ先の優先順位が明確になります。

詳しくは、『真の有効回答を導き出す方法! 展示会のアンケート設計における重要な3つのポイント』をご覧ください。

リードのアプローチ策

まずは全リードに対して、御礼メールの配信を行います。この際も、ただ配信するのではなく、出展製品のカタログやURL、ホワイトペーパーなどのダウンロード資料などを用意し、興味喚起を促します。反応のある来場者に対しては、積極的にアプローチをすると良いでしょう。

また、アンケート結果の選別を行い、優先順位の高いリードから営業に回しましょう。優先順位が低いリードは育成対象として育てるか、あるいは外部のテレマーケでアプローチしても良いでしょう。

展示会後に事後アプローチを考えるのではなく、事前に施策を検討します。

報告書の作成と課題の抽出

報告書は、ただ実施写真だけを並べるのではなく、今後の課題と解決策をまとめるとともに、定量化した目標数値と結果をまとめます。
また、出展製品やステージ内容、コンパニオンに至るまで、今後の指標となるものをまとめることで、次回の展示会に活かせる内容とすることが重要です。

ただ実施写真だけを並べるのではなく、今後の課題と解決策をまとめるとともに定量化した目標数値と結果をまとめる。

最後に 上記4つの検討を実施計画書に落としこむ

装飾、運営、集客、事後の企画検討をしていく過程でバラバラに計画していくのではなく、実施計画書として1冊にまとめていくことをおすすめしています。次回の展示会における指標にもなり、全体をつかむためにも非常に有益なものとなるでしょう。

まとめ

展示会は非常にコストのかかるマーケティング施策の一つです。それにも関わらず、毎回、デザインの良し悪しだけでパートナーを決定している傾向も有り、課題を積み上げて、改善している出展企業は少ないのではないでしょうか。
費用がかかった以上の成果を出すためにも、数字にこだわり、数字をより高めていくための運営、集客が非常に重要です。そして、会期後はホッと一息を付くのではなく、すぐさまアプローチできる体制を整えておきましょう。

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