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【BtoBマーケティング本音対談 】Nexal上島氏ご登壇。マーケティングオートメーション活用の成功法とは?

営業活動全体を、仕組み化する。

垣内:

私がはじめて上島さんのことを知ったのは、上島さんの著書、「リードナーチャリング:Web来訪者を顧客に育てる」を読んだときのことです。この本が出版されたのは2009年のことで、当時はまだリードナーチャリングという考え方は浸透していませんでしたよね。

上島氏:

そうですね。大手の営業に聞くと、自分達の営業活動を「魚釣り」か「田植え」に例えて話す方が多いことに気づきます。どの魚を狙うのか、その魚はどこに生息しているのか。どんな餌に食いつき、最後はどうやって釣り上げるのか。つまり、新規の顧客を獲得するためには、しっかりとターゲティング、セグメントごとに分けたうえで、自社をポジショニング(差別化)し、それぞれの顧客が抱えている課題を理解した上で、自社のソリューションを提案する必要がある、ということですね。こういった営業プロセスは、たとえばローラー作戦やアポイントメントのような、直接お客さまとお会いする営業部門のなかで議論されていました。

現在のビジネスでは、直接お会いするタイミングの前後に、Webやメディアなどのデジタルタッチポイントの機会が増えてきました。だからこそ、「魚釣り」や「田植え」のプロセスを仕組み化し、デジタル接点で継続的なコミュニケーションを行うことができれば、より効率的な営業活動が可能になる。それがリードナーチャリングの基本的な考え方です。

成果が出ない根源は、導入の意図が定まっていないこと。

垣内:

「営業プロセス全体を仕組み化する」という考え方は、現在では増えてきているかと思うのですが、それでも私はまだまだ浸透していないように感じています。上島さんは、どう思われますか?

上島氏:

確かに、その考え方を持つ企業は、一歩先へ進んでいると思います。しかし現時点でもお客さまとの接点や接触を、1回の点としてブツ切りで終わってしまう企業が多いですね。展示会なら展示会、セミナーならセミナー、メルマガならメルマガ。それらの活動が終わった後、リーチして接触した個客(リード)が、その後どのように行動するか時系列で経過は見ていない。つまり、すぐに刈り取れる『今すぐ客』は営業がフォローしたとして、『まだまだ客(リード)』は、『その時』が来るまでの中長期感、どのようにデジタルを活用して関係を継続するのか、という視点を持つ企業はまだ少ないと思います。

垣内:

今や3,000社以上の企業がMAを利用しており、MA関連市場は拡大を続けています。しかし、その一方でビジネスの成果につながっていない企業も多く存在しています。これも、先ほどお話した考え方と関わっているのでしょうか?

出展:DMPサービス市場/MAービス市場に関する調査結果 2015
株式会社矢野経済研究所

上島氏:

成果や目標も企業ごとに異なるので、何をもって失敗とするのかは難しいところですが、もともと何をしたかったのか、という定義がないのに、MAに過度の期待をすること自体が、成果が出ない大きな要因だと思います。MAはリードとの接点を管理していくためのひとつの“支援ツール”であって、自動的に売り上げをつくるものではありません。導入する目的をしっかりと定めておかなければ、なかなか効果を発揮しないと思います。

デジタルを活用した経営戦略のなかでこそ、MAの効果が示される。

垣内:

では逆に、成果を出すために必要なことは一体何なのでしょうか。

上島氏:

MAなどの支援ツールに限らず、デジタルマーケティングで、どこに注力したいのかを定める必要があるでしょう。事業戦略を打ち立て、どこに注力し、その中でMAをどう使っていくかを検討してから導入に踏み出すべきなのです。導入してから、どのように使っていこうか、という考え方だけではうまくいきません。デジタルを活用した事業戦略があって、はじめてMAが力を発揮するのだと思います。

垣内:

上島さんがおっしゃるような考え方、視点を持つ人材が、企業それぞれに必要なのではないかと思います。ガートナージャパンの調査(※)によると、日本国内では、最高マーケティング責任者(CMO)、またはそれに相当する存在がいる企業は、39.9%というデータがあります。CMOの存在は必要だと感じますか?

※ 出典:ガートナー (ITデマンド・リサーチ)

上島氏:

難しい質問ですね。営業の現場に精通している人、あるいは営業本部長がCMOを兼任し、さらにいえばシステムやITにも精通していることが望ましいですが、現実問題、そういった方はほとんどいらっしゃらない。そう考えると、もちろん現場やお客さまをどれだけ知っているかにもよるのですが、それぞれの部門をまたがって、全体を見渡せる本部長クラスの人材がCMOを務めることが一番よいと思います。特にデジタルを活用したマーケティングの最適化、またはデジタルトランスフォーメーションにおいて、お客さまとの数多くの接点を把握し、今何が必要で何が欠落しているのか、わかる方がいれば、MAもうまく活用していけるのではないでしょうか。

今回のセミナーを通じて

今回のトークセッションでは、弊社垣内、Nexal上島氏に、実際の経験談を交え、普段ツールベンダーからだけではなかなか聞けないMA活用の本質について語っていただきました。

掲載している内容はトークセッションの一部分になりますが、質問も数多く飛び交い、参加者の方には、MAを実際に活用するための準備や考え方、目的をしっかりと定めることの重要性を改めて感じていただけたのではないでしょうか?

ただ漠然とMAを導入しただけでは、大きな効果を得ることはできません。

ツールベンダーの一面もある弊社ですが、MAはあくまで“支援ツール”であるという考え方はまさにその通りで、MAを活用するためには、まず現状の課題を認識し、その解決のための事業戦略、デジタルタッチポイントを活用したマーケティング戦略を打ち立てること。その中でデジタルマーケティングを実行する方法論としてどうMAを活用するのかを考えることが重要です。

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