リード=人であるということを意識するマーケティング用語で“リード”というキーワードがよく使用されますが、特にマーケターは直接会うことなくリストを管理し、施策を実行することも多いため、そもそもリードは人であるという、この概念が薄れていることも少なくありません。顧客とのエンゲージメントを実践していくためには、前提として、「リード (見込み客)=人」であるという当たり前のことを改めて認識しなければなりません。見込み客が購入するタイミングは各々で異なり、ましてやBtoBの場合は、企業としてのタイミングがあるということを理解することが必要です。見込み客の時間軸を意識することは、エンゲージメントマーケティングを実践していく上で非常に重要な視点です。マーケティングの時間軸展示会の実施日は?メルマガの配信日は?広告は?多くの場合、マーケティング施策は見込み客のタイミングではなく、自社のマーケティングの都合によって実行されています。見込み客のタイミングではない状況で施策が実行されているため、展示会の効果が無い、メルマガの効果が無いといったその瞬間の結果だけの議論に陥っているケースはよく見られます。しかし本当に重要なのは、見込み客の時間軸を考慮した上で、「誰に」「何を」「いつ」実施するか検討することです。マスコンテンツの限界また、コンテンツも、やはり問題があります。Webサイトを見てみても、メールマガジンを見てみても、コンテンツ設計が総じてマス的な発想で一律一括での考え方になりがちです。例えば、服を買いにいくときを想像してみましょう。まだあなたが、どんな色の服を買うか決めていないにも関わらず、「何色をお求めですか?」と店員から聞かれた経験はありませんか?逆に、買うつもりがあるのに、店員がなかなか気づいてくれないといった経験もあるでしょう。BtoBといえども顧客にとって、その経験は同様です。お客様の視点に立ってみた時に、果たしてそのコンテンツは、タイミングがあっているでしょうか?そしてお役に立っているのでしょうか?顧客エンゲージメント=「誰に?」×「何を?」×「いつ?」「誰に?」 見込み客を知るまずは見込み客を知ることから始めましょう。・あなたの会社の見込み客はどんな人なのか?・どんな企業に勤めているのか?・企業規模は?・エリアは?・そしてその人の部署や所属は?まず、見込み客に紐付く属性を洗い出し、理解を深める必要があります。そこにさらに重要となるのが、見込み客が今、何に興味を持っており、どのような状況にあるのかを知ることです。ここまで理解できて、ようやくお客様を知った状態といえるでしょう。「何を?」 コンテンツを作る次にすべきことは、その状況に合わせたコンテンツ作成です。コンテンツ作成には、多くのリソースがかかります。当然ながら見込み客毎にコンテンツを作成することはできません。せめてお客様のステージを三段階に分けて、コンテンツを検討するのが良いでしょう。※参考『実践!コンテンツマーケティングの始め方① 書くことが次々に見つかる 3つのステップ』いつ? タイミングを知る最後はタイミングを掴むことです。見込み客のタイミングは、もちろん個々に異なります。そしてBtoBの場合、その多くが『長期間の検討の末に購入をする』という傾向があります。長い検討期間を常にウォッチしながら、見込み客の購入検討のタイミングをキャッチすることが重要です。では、どのようにそのタイミングをキャッチすればよいのでしょうか?ここで重要となるのが、コンテンツです。見込み客が閲覧しているコンテンツは、どのステージのものでしょうか?これが見えると、自ずと見込み客の状態もある程度は判断できるようになります。マーケティングオートメーションが要となる見込み客を理解し、タイミングをつかみ、エンゲージメントを実践していく上で重要となるのが、マーケティングオートメーションです。マーケティングオートメーションは、「誰に?」「何を?」「いつ?」を実行していくためのツールです。必要なコンテンツを必要なタイミングで提供していくことが、見込み客との関係性を向上していくきっかけとなります。いま取り組んでいるマーケティング活動が見込み客とのエンゲージメントに貢献しているかどうか、そして、貢献するためにはどのようにしていくべきかを検討してみましょう。最後に、マーケティングオートメーションの具体的な活用方法については、以下の資料でより詳しく解説しているので、是非そちらをご覧ください。