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モノ価値からコト価値へ。 BtoB企業が顧客に選ばれる理由と訴求方法とは?

見込み客が製品・サービスに求める価値とは?

本当に見込み客・顧客が得たいものは何だろうか?それは、ずばり、製品・サービスといったモノ自体の価値ではなく、モノがもたらすベネフィット、つまり“コトの価値だ”。

BtoBの場合、モノを購買するのは、自社の抱える何らかの課題を解決したいからであり、製品やサービスによってその課題を解決できるベネフィットこそが、企業が訴求すべきポイントなのだ。

今後、ますますBtoBにおいても汎用化・標準化の流れは進んでいくだろう。そんな中で、価格競争に巻き込まれずに競合に打ち勝っていくためにも、顧客の課題とそれを解決できるベネフィットを訴求することは重要だ。独自のポジションを構築することで、競合との大きな差別化を図ることができるであろう。

コトの重要性を示す「マーケティング近視眼」

セオドア・レビット博士の著書に、コトを訴求することの重要性に関する、以下のような有名な例え話がある。

4分の1インチドリルが100万個売れたが、これは人々が4分の1インチドリルを欲したからでなく4分の1インチの穴を欲したからである。
出典:マーケティング発想法(1968年)

ドリルが売れた要因は、ドリル自体ではなく、「穴を開けたい」という顧客ニーズがあり、その背景にある「なぜ穴を開けたいのか?」という原因、「そのために必要なものは何か?」という解決策を追究し、ソリューションを提供したことにあるということだ。

また、1960年の論文「マーケティング近視眼」では、鉄道会社の衰退の原因についてこのように述べている。

鉄道会社が衰退したのは、自社の事業を、輸送事業ではなく、鉄道事業と考えたために、顧客をほかへ追いやってしまったのである。

これは、移動という目的ではなく、鉄道という製品を事業の目的としてしまったために鉄道会社を衰退させたということ。マーケティング、ひいては企業戦略の根幹に「コト価値」の訴求がいかに重要かを教えてくれる一文である。

これらを見ると、顧客が買いたいのは、「モノ」そのものではなく、その製品が与えてくれる「コト」であるということ。BtoBによく見られるプロダクトアウト的な発想ではなく、顧客が何を求めているかを追求し、マーケットインの発想へ転換していくことの重要性を感じずにはいられないはずだ。

BtoB企業のコト価値訴求事例

ではここで、弊社が関わらせていただいている中で、コトの価値をうまく訴求することで成長している企業の実例をご紹介したい。

株式会社松井製作所

『想いを形に。ストーリー性のある具体策が大きな結果をもたらしてくれた。』

松井製作所はプラスチック成形の周辺機器を取り扱っているメーカーだ。 従来のモノ中心の訴求では、どうしても競合とのスペック勝負に陥っていた。そこから抜け出すために、積極的に顧客から選んでもらう理由づけが必要であると考えた結果、松井製作所が導き出したコンセプトは「factor4※」。その「factor4」を軸に、付加価値UP、生産性UP、消費資源CUTという大きなカテゴリに課題を分類。それに紐づいた様々な課題と解決案をソリューションとして打ち出し、展示会やWEBサイトで展開することで多くの顧客を獲得している。

※factor4
資源の浪費をなくし、資源生産性を4倍にすることにより、今の豊かさを2倍にし、資源消費は半分にできるという考え方。 IPF2011

TECH-STUDIOS

また、factor4実現のため、グリーン・モールディング・ソリューション協会を設立。10数社とアライアンスを組み、自社だけでは解決できないあらゆる顧客の課題も、それに対応した他社のソリューションを提供することで解決している。 今後も同社のますますの活躍を期待したい。
グリーン・モールディング・ソリューション協会

まとめ

いまだにモノ自体の価値を訴求している企業は多い。しかし、顧客が求めているのは、製品・サービスによってもたらされる「コトの価値」だ。
いいモノを作るだけでは過去のように売れない時代。我々は、企業として、自社の製品・サービスが顧客のどのような課題を、どう解決できるのかを追求しなければいけない。そして、マーケティング部署は様々な施策からその「コトの価値」を訴求することに力を注ぐべきだ。
是非、まずは「モノ価値」と「コト価値」の違いや重要性をしっかりと理解した上で、顧客の課題を整理し、自社の製品・サービスが顧客に与えることができる「コト価値」を導き出すことから始めていただきたい。

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