リードナーチャリングとパーミッションの重要性アメリカのSirius Decisionsのデータでは、以下のように記述されています。”積極的な購買意欲が見られないためフォローを止めてしまった見込み客のうち、80%は2年以内に競合企業から製品を購入している。”参照:Sirius Decisionsリードナーチャリングの効果はすぐには現れにくいものです。しかし、上記のデータが示すように、獲得した見込み客の多くは、どこかのタイミングで製品・サービスの導入に向けて動き出します。購買意欲が高まり、起案化されるその時期を逃さないためにも、中長期に渡り、見込み客と接点を持ち続け、継続的に見込み客をフォローすることがBtoB企業のマーケターには求められています。そして、リードナーチャリングを実施する上で、マーケターは見込み客のパーミッションを得続けることが重要です。参考:『BtoB企業におけるパーミッションマーケティングとは!?顧客との継続的な関係性が利益を生み出す』しかし、注意を払わなければならないのは、パーミッションを得た見込み客の状況もまたそれぞれに違い、変化していくということです。パーミッションにも様々な状況があることを理解する見込み客情報の獲得時にパーミッションを得る状況だけを見ても、担当者個人の興味だけでホワイトペーパーをダウンロードするケースもあれば、すでにある業務課題を解決する方法を探していて資料を請求するケースもあるでしょう。要はパーミッションにも段階があり、見込み客がどの段階にいるのか、それが重要だと言うことです。リードナーチャリングを効果的に進めるために、マーケターはその点を考慮すべきです。では、パーミッションにはどのような段階があるのでしょうか?以下は、メールマガジンを実施している場合のパーミッションの状況の変化です。何度メールを送っても、開封さえしてもらえない見込み客もいれば、メールは見ているが無反応なままの見込み客も一定数いるでしょう。そこをどうするか?訴求方法を変える等反応を見つつ、よりホットな状態のパーミッションを得られるように工夫していくことが受注確度を上げるための1つの重要なポイントです。案件熟度にも目を向けようまた、パーミッションの状況を把握すると同時にもう一つ重要なことがあります。それが、案件の熟度を把握するということです。【案件熟度】案件が熟した度合いを意味する。企業が製品・サービスを購入するまでには、多くの承認プロセスが発生する。金額や組織の規模などにより異なるものの、事案化され、起案化され、承認されるまでは購入することはできない。どれだけパーミッションが良い状態であっても、機が熟していなければ、顧客になることはありません。反対に、今まさに起案化していても、自社に興味を持ってもらえていなければ選定企業にあがることはないでしょう。パーミッションの状態と同時に、案件熟度にも注視することが、顧客を獲得する上では重要なポイントです。受注確度を高めるために見込み客が顧客に変わるタイミングは、残念ながらこちら側で調整することはできません。しかし、上述したパーミッションの状態と案件熟度を掛け合わせることで、受注に至る確度は推し量ることができます。リードナーチャリングを実施する上では、パーミッションの状態と案件熟度の2つのポイントを念頭において、購入検討のタイミングをキャッチしていくことが必要です。まとめこれからのBtoBマーケティングは、見込み客の変化をより細かく察知し、対応していかなければなりません。その中でもリードナーチャリングは顧客を生み出す重要なマーケティング施策です。パーミッションの状況は、見込み客の期待値とリンクしています。見込み客の期待に応え、興味・関心を深めてもらうためにコンテンツの内容や訴求方法を考慮しましょう。そして案件の熟度にも目を配りながら、購買のタイミングを捉え、受注に繋がるリードナーチャリングを実践していただけるとよいでしょう。