実はあまり知られていない!?マーケ担当者が知るべきMAの本質的な役割

受注確度の高い見込み客を創出し、売上に貢献するマーケティング活動を実施する上で、MA(マーケティングオートメーション)は必須のツールになりつつあります。

本記事では、MA導入を検討しているマーケティング担当者様に向けて、MA需要が高まる背景と、MA導入を検討するうえで知るべきMAの本質的な役割について、解説を致します。

BtoB購買プロセスの特徴と攻略法

MAの需要が高まっている背景には、下図にあるようなBtoB企業の購買活動における3つの特徴と、特徴に対応する2つの攻略法が密接にかかわっています。

※1
https://act-on.com/learn/ebooks-guides/
※2
https://www.forrester.com/blogs/making-the-case-for-teleprospecting/
※3
https://pages.onemarketing.jp/WF-download14_buying_process.html

まずはBtoB企業の購買活動の3つの特徴について、それぞれ詳細を説明したいと思います。

【特徴1】獲得リードのうち、75%のリードはイマスグ客ではない

広告・展示会・ウェビナー・資料ダウンロードなど様々な経路で獲得したリードのうち、すぐに購入を検討している「イマスグ客」はたったの25%だけで、およそ75%のリードは将来的に購入の可能性がある「ソノウチ客」「イツカハ客」に分類されると言われています。

【特徴2】検討を何度も繰り返す

BtoB企業では、情報収集担当者・部内決裁者、最終決裁者など、購買検討への関与者が多くなる傾向があります。

すると、関与者の影響や社内での優先順位の変化によって、「購買検討開始→検討を一時中断→検討を再開」のように、検討の中断と再開が繰り返されるということがよく起こります。

一度接点を持ったリードのうち、実に8割が2年以内に自社もしくは競合から製品やサービスを購入しているというデータもあり、検討を何度も繰り返すという特徴があります。

【特徴3】営業面談前に購入先の候補は絞られている

インターネットの普及により、問い合わせをしたり営業に話を聞きに行く前から、製品やサービスについて自らオンラインで情報収集ができるようになりました。

従来、営業と接点を持ちながら「興味をもって情報収集・購入候補先の選定・比較・購入」といった購買プロセスでしたが、このような情報収集のスタンスの変化によって、「購入先の候補をある程度絞った上で営業と接点を持ち、比較・購入する」といった購買プロセスへと変わってきています。

当社が実施したバイイングプロセス調査レポートによると、営業が見込み客と接点を持った段階ですでに購入先の候補が決まっている割合は76%にのぼり、平均で3.8社を候補として選定しているということが明らかになっています。

※バイイングプロセス調査レポート
https://pages.onemarketing.jp/WF-download14_buying_process.html

BtoB企業における購買活動には主に上記3つの特徴があります。これらを踏まえBtoB企業に向けて営業・マーケティング活動を行う際には、以下2つの要素を実施できるかどうかが鍵になります。

1. 中長期に見込み客と接点を持ち続けること
将来的に購入の可能性がある「ソノウチ客」「イツカハ客」が検討を開始するタイミングや、一度検討を中断した方が次に検討を再開するタイミングをキャッチするためには、見込み客と中長期に接点を持ち続ける必要があります。

2. 検討初期段階から接点を持つこと
購入先の候補に選定をされるためには、検討を本格的に開始するもっと前の段階から接点を持ち、検討を開始したタイミングで声をかけてもらえる関係性を構築しておく必要があります。

営業部門主導型の限界

検討が本格化する前から接点を持ち、かつ中長期的にアプローチを継続することが重要になりますが、はたしてどれだけのセールス・マーケティング組織がこれらを実施できているでしょうか。

多くの組織は、集客から受注・受注後のアフターフォローまですべてを営業が担っている、もしくは集客フェーズのみをマーケティングが担当し、残りの大部分を営業が担うという体制になっています。

このような状況では多くの場合営業側のリソースが足りず、購買がイマスグではない検討初期の見込み客と接点を持つことも、中長期的にアプローチを継続し見込み客と接点を持ち続けることも困難になってしまっています。

すると下記の図で示しているように、見込み客が購買を検討しているタイミングで接点を持つことができず、せっかくの提案機会を損失してしまい、売上獲得のチャンスを逃すことになってしまいます。

MA需要の高まりとMAの本質的な役割

では、営業部門の人的リソースをカバーし、提案機会を逃さず売上を最大化していくにはどうすればいいのでしょうか。

検討初期段階から関係性を深め、中長期的なアプローチを継続していくためには、従来の集客活動や営業活動に加え、「育成・選別・リサイクル」の3つのステージを加える必要があります。

【育成ステージとは?】

集客した見込み客に対して、検討段階に応じた適切なアプローチを実施していくのが育成ステージです。

BtoB企業には、獲得リードの75%はすぐに購入を検討しているイマスグ客ではないということと、営業面談前に購入先の候補が3.8社に絞られるという特徴がありました。

育成ステージでは、検討段階に応じた適切な施策を実行することで、購買を検討して頂くまでの「購買意欲の醸成」と、購入検討時に購入先候補として声をかけてもらうための「関係性の構築」の2つの実現を目指します。

【選別ステージとは?】

営業が直接接点を持つべき、受注確度の高まった見込み客を選別して営業に引き渡すステージです。

営業の人的リソースには限界があるので、選別ステージで営業がアプローチすべき見込み客をしっかり見極めることで、営業効率化を目指します。

【リサイクルステージとは?】

営業アプローチが成功せず未案件・失注した後でも、将来的なタイミングを逃さないために再度育成対象に戻すステージです。

検討を何度も繰り返すというBtoB企業の特徴を攻略するために、リサイクルステージを設けることで見込み客の放置を防ぎます。

ステージ設計や育成・選別の施策の実行は人力では難しい

BtoBのセールスマーケティングで成果を出していくためには、集客から育成・選別・営業・そしてリサイクルと、各プロセスをステージとして設計・管理し、ステージ毎に適切な施策を実施していかなくてはなりません。

しかし、これらのステージの管理や施策の運用を人の手だけで実施するのには限界があります。そこで注目を浴びているのが、MA(マーケティングオートメーション)です。

下図のように、MAはセールスマーケティング全体のプロセスの中で、集客・育成・選別・リサイクルのステージの役割を担っています。

MAを用いることで、人力では実現が困難だったステージ設計や育成・選別の施策を自動化し、管理と運用を実現することができます。

営業リソースの限界を補い、売上という成果に繋がるセールス・マーケティング活動を実施するために、MAの需要が高まっているのです。

まとめ

ここまでで説明した通り、MAは営業部門の人的リソースの限界を補い、受注確度の高い見込み客を創出することで売上を最大化させるためのツールです。

マーケティング部門としては、集客を行うだけでなく確度の高い見込み客を創出するまでの役割を担うことが求められています。

そしてこの役割を果たすためには、ステージ設計・育成・選別という要素が必要であり、これらを実現することができるのがMAツールです。

ツールの多様化により機能も多種多様になっていますが、MA導入を検討した際には、ステージ設計・育成・選別の機能を搭載したツールを選定することを意識して頂けると、MA導入を成功させることができるでしょう。

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