MAを活用すると実現できることMAを使いこなすことができれば、大きく以下のことを実現することができます。 1. 検討段階に応じたアプローチで見込み客と関係を構築展示会やウェビナー、資料ダウンロード経由等、多くの見込み客は獲得した段階では製品やサービスを購入するフェーズにはいません。これらの見込み客には、検討段階に応じた適切なアプローチを実施し、購入の準備が整った状態まで育成(ナーチャリング)をする必要があります。MAでは、見込み客のオンラインでの行動、つまり興味関心を可視化することによって検討段階を把握することが可能です。興味関心や検討段階に応じた適切な接点を持ち続けることで、見込み客との良好な関係の構築を実現し、購入先候補に選定される手助けをします。2. 見込み客の購買シグナルのキャッチ・受注率の向上あらかじめ決めておいたホットリードの条件をもとにスコアリングの機能やアラート設定を行うことで、見込み客が購入の準備が整ったという「購買シグナル」を逃さずにキャッチし、営業側へ引き渡すことができます。マーケティング部門が育成した見込み客と最適なタイミングで営業が接点を持つことで、営業側のリソース不足を解消し、受注率の向上を助けます。3. ロジカルな課題解決と効率的な予算配分の実現MAでは、『見込み客の獲得→育成→ホット化→商談アポ→受注』と、獲得から受注までの全体フローありきで課題解決を進めます。どのフェーズがボトルネックなのかを可視化ができ、施策毎の効果測定や見込み客の進行状況を分析することで、マーケティングの費用対効果も明確化できます。その結果、どの施策に効果があり、逆に効果が無いのかを算出することで、限られた予算を効率よく運用に繋げることができるのです。MAをただの一斉メール送信ツールにしていてはもったいないです。これらの実現を通じ、収益の最大化を目指していくのがMAの本質です。本質を理解した上で、どのような機能を用いるか確認しましょう。MAを活用するための主な機能1. ナーチャリング機能ナーチャリング機能は、見込み客との関係の構築・向上を通じ、製品やサービスを購入する準備の整った状態まで育成する施策に用います。このプログラムでは、特定の行動をした見込み客に対し、特定のメールを送信する作業を自動化することができます。例えば、・初期段階である「現状維持」の見込み客には、見込み客の業務向上に役立つ情報や業界トレンド・特定の課題の解決に「興味関心」を持ち始めたら課題に関係する情報・課題の解決策を探しだした「解決策模索」に移ったら解決策にまつわる情報以上3点のような見込み客の欲する情報を配信し続けることで、徐々に自社への信頼が高まり、最終的に購入を検討する状態まで育成することが可能です。2. スコアリング機能およびホットリードの設定本来はナーチャリング機能による育成のプロセスも営業がカバーできればいいのですが、多くの企業の場合リソースが足りず、営業だけでは育成を行う余裕がありません。ホットリードの設定とスコアリング機能を活用することで、「営業に引き渡すべき見込み客」の選別ができ、受注率の増加や売上の増加・営業活動の効率化を可能とします。スコアリングでは見込み客にスコアを付与して重み付けの差別化を図ります。例・お役立ち資料Aをダウンロード +1点・お役立ち資料Bをダウンロード +2点・職位が課長 +3点・ウェビナーを登録 +3点・相性のいい業界 +3点・製品詳細ページを閲覧 +5点・職位が部長 +5点以上のような設定を仮にしておくと、特定のスコアに達したり特定の行動をした見込み客がいた際には、営業に通知メールを自動で送るようなプログラムを作成できますし、MAとSFAの連携があれば、自動的に営業の架電リストに追加してコンタクトが取れる状態にする、などの設定をすれば、購入を検討している確度の高い見込み客を漏らさずアプローチすることができます。3.リードライフサイクルの設計『見込み客の獲得→育成→ホット化→商談アポ→受注』といった獲得から受注までの全体の一連の流れ、そしてステージ毎にどの部門がアプローチするかの役割分担を明確にしたものをリードライフサイクルといいます。 受注が最終目標のため、見込み客のステージをより右へと遷移させていくことが重要です。このようなリードライフサイクルを設計することで、ステージごとの数値を可視化し、どのステージで見込み客が停滞しているのかが明らかになり、どこに予算を投下して施策を検討すればいいかが明確になります。また、どの施策で獲得した見込み客が右へ遷移しやすいかを可視化できるため、限られた予算を効果的に使えるようになります。MAを活用するための全体設計の重要性MAを最大限活用するには、以下の全体設計を行うことが重要です。1.リードの購買プロセス設計2.リードライフサイクルの設計 なぜ重要か?リードの購買プロセス設計その際に、何をもって検討初期なのか・中期なのか・後期なのかを判断する軸となる購買プロセスの設計が大前提として必要です。購買プロセスが曖昧なままでは、ナーチャリングプログラムやスコアリング、ホットリードの条件を最適化できず、結果、収益の最大化に結びつきません。リードライフサイクルの設計前述した通り、リードライフサイクルを設計することでステージ毎の数値の可視化と、可視化にともなってボトルネックを特定することが可能になります。ナーチャリングプログラムやスコアリングの最適化には、全体のステージの中でどこが停滞しているフェーズなのか?どこかボトルネックなのか?を特定し、課題解決することが望ましいです。MAを活用するために、リードライフサイクルの設計で数値を可視化していくことは不可欠です。〔リードライフサイクル設計に関する資料のご紹介〕■資料ダウンロード〔購買プロセス理解に関する記事のご紹介〕■バイヤージャーニーの意味は?基礎知識や活用例・メリットも紹介■8か月でWEBサイトへの訪問数477%増加。BtoB企業サイトでの集客方法とは?まとめMAを最大限に活用するためには、MAの機能を熟知し戦略的な設計を行ったうえでMAの運用をする必要があります。本記事の内容を理解し、リソースや有識者の有無を踏まえて、運用を検討をしてみてはいかがでしょうか。御社のマーケティング業務の一助となれば幸いです。