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MECE(ミーシー)とは?フレームワークの活用法・具体例をわかりやすく解説

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MECEとは

MECEとは、「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の頭文字を取って略した言葉です。各単語は以下のように訳されます。

・Mutually:互いに、相互に
・Exclusive:重複せず、被らず
・Collectively:まとめて、全体に
・Exhaustive:漏れなく

つまり、直訳すると「互いに重複せず、全体として漏れがない」という意味になります。日本語に翻訳する場合には、「漏れなく、ダブりもない」となるケースが多いです。

MECEが重要視される理由

MECEはなぜ重要視されるのでしょうか。ここでは、MECEが注目される理由を紹介します。

ロジカルシンキングの基本となる

MECEは、ロジカルシンキングの基本となる考え方です。ロジカルシンキングでは、物事を順序ごとに考えて矛盾がないように思考していきます。そのときに、「漏れなく、ダブりもない」というMECEの考え方が大切です。

マーケティングにも有用

マーケターには、客観的で論理的にものを考える力が求められるため、ロジカルシンキングが必要不可欠です。MECEという考え方を理解して実行することで、ロジカルシンキングの実現が可能です。

MECEを使った具体例

ここでは、あるテーマをもとにして、MECEに考える際の具体的な例を紹介します。

MECEではない例

ダブりはないが漏れがある

例えば、ある飲料のターゲット層を分類する際に、10代~30代に分類したとします。この場合、重複はしませんが、10代未満や40代以上が要素として入らず漏れがあります。

漏れはないがダブりがある

次は、ターゲットを大人・子ども・男性・女性で分類してみましょう。この場合、大人や子どもの中には女性も男性もいるため、漏れはありませんが重複する項目が存在します。

漏れもダブりもある

次は、学生に絞り込みます。小学生・中学生・高校生・予備校生で分類した場合、大学生が含まれないため漏れが出て、予備校生には高校生などが含まれる可能性もあるため、重複してしまいます。

MECEの例

漏れもなくダブりもない

ターゲットを雇用形態ごとに分類してみます。正社員・派遣社員・アルバイト・契約社員に分類した場合、要素の漏れもなく重複もありません。

MECEで論理的思考をする方法① アプローチ

MECEで論理的思考をする際には重要なアプローチ方法が2つあります。以下で、それぞれについて詳しく解説します。

トップダウンアプローチ

トップダウンアプローチは、全体をみて大きな枠を決定し、そこに要素を当てはめるという手法です。演繹的なアプローチともいわれます。分類の仕方がはっきりしている場合や、全体像自体を把握している場合などに有効な手法です。俯瞰的に物事を考えることができ、ゴールを見据えて分類しやすいことがメリットです。

ボトムアップアプローチ

ボトムアップアプローチとは、思い浮かぶ要素を洗い出していき、そこからグルーピングして全体像を描いていく手法です。帰納的なアプローチともいわれています。どのように分類すればよいかわからない、全体像がはっきりしないケースなどに効果的です。そのため、未知の領域であっても思考しやすいというメリットがあります。

MECEで論理的思考をする方法② 切り口

MECEに考えるためには、「どのように切り口を設定するか」が大切です。ここでまMECEに有用な切り口の考え方を紹介します。

要素分解

全体像を把握した上で各要素へと分解し、分解した要素をあわせたときに全体像になるよう、部分集合に切り分けていく手法です。「積み上げ型」や「足し算型」と呼ばれるケースもあります。

因数分解

分析したい対象を計算式で表し、要素に分解する手法です。例えば、売り上げを「顧客数×顧客単価」などの計算式に分解することを指します。また、「掛け算型」と呼ばれることもあります。

時系列・ステップ分け

その名のとおり、時系列または段階で分解していく手法です。例えば、プロジェクトを立ち上げて実行する際に、「準備→実行→評価→改善」などのステップで分けることを指します。

対称概念

対象となる事柄について相反するもの・対称的な概念を挙げて、分解する手法です。例えば、「質⇔量」「メリット⇔デメリット」「固定⇔変動」などのように反対になる概念を活用し分析していきます。

MECEで論理的思考をするにはフレームワークを活用するのもよい

MECEの考え方が難しいと感じる人も多いでしょう。その場合には、既存のフレームワークを活用することがおすすめです。以降では、MECEに考えるためのフレームワークを紹介します。

要素分解のフレームワーク

ここでは、要素分解に役立つフレームワークを4つ紹介します。

3C分析

3CのCとは、顧客分析(Customer)・競合分析(Competitor)・自社分析(Company)3つの頭文字をとったものです。マーケティング戦略や事業計画などを立てる際に活用されることの多いフレームワークです。自社の分析だけではなく、外部要因である市場や競合の視点からも分析することにより、漏れや重複なく市場分析が可能になります。

4P分析

4つのPは、Product(製品)・Price(価格)・Place(流通)・Promotion(プロモーション)の頭文字をとったものです。マーケティング戦略を練る際に活用されるフレームワークで、マーケティング・ミックスとも呼ばれます。4つの要素に分類し、開発や価格設定、物流、販売プロモーションまで相互に考えていくことで、漏れ・ダブりのない思考が可能です。

SWOT分析

SWOTとは、強み(Strengths)・弱み(Weaknesses)・機会(Opportunities)・脅威(Threats)の頭文字をとったものです。自社のビジネスチャンスの発見や事業成功のための道筋を考えるのに有用なフレームワークです。各要素を、プラスの要因とマイナス要因、内部環境と外部環境に分類して分析していくことが特徴です。

7S分析

7S分析とは大手コンサルティングファームのマッキンゼー・アンド・カンパニーが提唱した手法です。7SのSは、ソフトの4S、能力(Skills)・人材(Staff)・価値観(Shared Value)・経営スタイル(Style)と、ハードの3S、仕組み(Systems)・組織構造(Structure)・戦略(Strategy)に分けられます。7つの経済資源の相互関係を表したもので、組織戦略を分析する際に活用されます。

時系列・ステップ分けのフレームワーク

続いて、時系列・ステップ分けのフレームワークを紹介します。

バリューチェーン

バリューチェーンとは、「価値連鎖」を意味するフレームワークです。事業活動・プロセスを原材料の調達から顧客への販売・消費といった主活動、主活動をサポートする支援活動に分けて、どのような工程でどのような付加価値を生み出しているのかを分析します。改善すべきポイントの洗い出しや競合との差別化戦略の立案などに役立ちます。

製品ライフサイクル

製品ライフサイクルとは、製品が市場に登場してから衰退していくまでのプロセスを表したフレームワークです。市場への認知度を高める「導入期」、ブランド力を高める「成長期」、さらなくシェア拡大を狙う「成熟期」、支出を抑える「衰退期」の4ステップに分けて分析し、それぞれのステップに適したマーケティングを行います。

AIDMA(アイドマ)

AIDMAとは、ユーザーの購買プロセスを表したフレームワークです。AIDMAは、以下の単語の頭文字をとった言葉です。

・Attention(商品の認知)
・Interest(関心を持つ)
・Desire(欲しいと感じる)
・Memory(記憶する)
・Action(購買行動に移す)

購買プロセスごとに分析し、各ステップに最適なマーケティング戦略を立案・実行することで、効率的なマーケティングにつながります。

ロジックツリー

ロジックツリーとは、直訳すると「論理の木」です。その名のとおり対象を分解して、ツリー状に並べたフレームワークです。分析内容を可視化できるため、全体像が把握しやすくメンバー間での共有もしやすくなります。また、問題の深堀が可能で原因特定にも役立ったり、行動の優先順位がつけやすかったりと、さまざまなメリットがあります。

MECEに分析するための訓練方法

MECEに分析するためには、繰り返しロジカルシンキングを実践してみることが重要です。前項で紹介したフレームワークなどを活用して何度も反復練習を行い、MECEに考えるクセをつけましょう。また、ロジカルシンキングの成果物をアウトプットして、上司や同僚といった第三者に客観的に判断してもらうことも効果的です。

MECEの注意点とは

MECEはロジカルシンキングには欠かせない考え方ですが、注意点もあります。

重複よりも「漏れ」に注意する

MECEはそもそも、「抜け漏れ」をなくすための概念・考え方です。そのため、重複がないことも重要ですが、漏れがないかどうかに重点をおきましょう。

分析する目的を忘れない

MECEに分類することに気を取られるあまり、MECEの目的を忘れてしまうケースも少なくありません。MECEはあくまでも、分類するための手段です。何のために分類し分析するのか、目的を忘れないようにしましょう。

要素に優先順位をつける

物事を詳細に分類したときに、とくに検討や分析の必要のない、重要性の低い要素も出てきます。また、主観や思い込みに左右されるケースもあるため、要素ごとに優先順位をつけて切り口を絞り込みましょう。

すべての要素が分類できるわけではない

MECEで、すべての物事が分類できるわけではありません。2~3つのカテゴリーに同時に分類されるケースもあります。境界があいまいな分類は主観や思い込みなどに影響されやすいので、MECEの目的を踏まえて分類することを意識しましょう。

まとめ

MECEとは、ロジカルシンキングの基本となる考え方です。MECEに考えることは、マーケティングや経営戦略の立案などにも役立ちます。しかし、MECEをすぐに身につけるのは難しいことです。

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