BtoBマーケティングにも使える行動心理学とその効果とは?

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BtoBマーケティングにも使える心理学用語19選

ストループ効果

例えば、「青色」と書かれた文字の色が赤色だった場合、言葉の意味や状態に矛盾があるため、脳が混乱し、認知するのに時間がかかってしまいます。
このように、異なる2つの情報が干渉し合う現象のことを「ストループ効果」といいます。

例えばBtoB企業のサイトやコンテンツの設計にもストループ効果は活用できます。Webサイトのボタンが見にくいと感じたり、問い合わせに繋がる箇所がわかりにくかったりした経験は、誰しもあるのではないでしょうか?

情報を伝える時は、ユーザーが無意識下で理解しやすいような設計、表現方法が重要です。
使用する画像や配色、テキストがマッチするように考慮するなど、ストループ効果を意識して設計してみましょう。

カリギュラ効果

カリギュラ効果とは、禁止されるとむしろやりたくなってしまう人間の心理現象です。
マーケティングでも、様々な場面で使用されています。例えば「フォームに入力し、情報を提供しなければ資料をダウンロード、閲覧できない」といったように、制限や条件をつけることはよくありますが、これも、カリギュラ効果を活用し、情報を獲得するための手法です。

希少性の法則

「残り1点限り!」と書かれているのを見て、それほど必要ではないのにその商品をついつい買ってしまったことはありませんか?
このように、希少なものほど欲しくなる心理的効果のことを「希少性の法則」といいます。
BtoBマーケティングにおいても、例えば数量限定の資料を配布するなど、希少性、限定性を持たせたプロモーションは一定の効果が期待できます。

フレーミング効果

同じものでも表現方法を変えることで対象の印象が変わるというものです。
人は意思決定を行うとき、絶対的評価ではなく、自分の心理的印象に基づいて評価・決定を行ってしまう傾向があるといわれています。

フレーミング効果はよくコピーライティングに使用されています。
例えば「このサービスを使用すれば御社のセキュリティが守られます。」と伝えるよりも、「このサービスを使用しなければ御社のセキュリティは甘いままです。」と伝えたほうが、相手の心理に危機感を与え、「このサービスは自社にとって必要なものかもしれない」と認識されます。

ハロー効果

ハローとは「後光」のことです。後光とは、その対象が持つ最も顕著な特徴のことを指します。何かインパクトのあることがその対象に起こると、人はその特徴に強く影響されてしまい、全体的な印象が歪められてしまいます。これがハロー効果です。
ハロー効果にはポジティブ、ネガティブ、両面の効果があります。
例えば、見込み客に対する電話やメールの対応が悪かったりすると、どれだけサービスが良かったとしても、自社に対する全体的な印象が瞬時に悪い印象に変わり、もはや挽回できないことがあります。逆に、印象の良い対応をすることで、自社の印象を非常に良く持っていただけるでしょう。

マッチングリスク意識

通常の買い物でもよく感じることです。購入前に「自分に合わなかったらどうしよう」という不安を感じてしまうことがあるでしょう。それがマッチングリスク意識です。
その心理をよく事前に理解し、自社の製品やサービスのどの部分にリスクを感じるかを熟慮した施策を打ち出すことができます。

決定回避の法則

選択肢が多すぎると、すぐに決めずに、後からじっくり考えようと思ってしまうことはありませんか?それが決定回避の法則です。
製品・サービスや費用の選択肢があまりに多い場合、できるだけ選択肢を減らすか、もしくはそもそも選ばせないということがユーザーの決断を早めることに繋がります。

松竹梅の法則

松竹梅のように、上中下の3段階の製品やサービスから選べる場合、多くは真ん中を選択してしまうという行動心理です。
この心理を応用すれば、例えばサービスプランをつくるときに、6,000円、8,000円、10,000円のものを用意すると8,000円のものが最も購買されることになるはずです。このことから、一番売りたいプランをあえて真ん中に持ってくるという施策が考えられます。

単純接触効果(ザイオンス効果)

繰り返し目に触れることで、好印象を抱きやすくなる心理学的効果です。
例えばターゲットを追跡して、何度も同じ広告を出すリターゲティング広告は分かりやすい例で、この単純接触効果が期待できます。
特にマーケティング担当者は見込み客と直接顔を合わせることが少ないため、直接、好印象を与えにくいところがあります。メール、Webサイト、SNSなど、さまざまなチャネルを通して、繰り返し見込み客と接触することを心がけましょう。

クラスタリング

人は、一度に7つの情報までしか記憶できないといわれているため、多くの場合、同類の情報はまとめる、つまりクラスタリングしています。
カテゴリ分けが良い例です。
Webコンテンツを作る際も、似たような情報はカテゴリ分けしてグループ化してわかりやすくするなど、クラスタリングを意識すると覚えてもらいやすくなります。

損失回避の法則(プロスペクト理論)

人は、一度手にしたものは失いたくない、少しでも損失は減らしたいものです。
プロスペクト理論を活用したものでよく見られるのは、フリーミアムを採用しているサービスです。まずは、無料版を使用し、そのユーザーの中から一部が有料版に移行していく。
これは、プロスペクト理論に沿って継続利用を促すマーケティング戦略です。

シャルパンティエ効果

イメージによって、数字、単位、大きさなどに関する情報を錯覚を起こしてしまう効果を「シャルパンティエ効果」といいます。
例えば、「この野菜ジュースには、ボール一杯分の野菜が凝縮されています」と表現するほうが、「〇〇グラムの野菜が入っています」と表現するよりもはるかに大量の野菜が入っているような気がします。

アフォーダンス理論

人は、自分が過去に経験したことや、既存の知識に基づいて、目の前のものを判断し、行動を起こします。これが「アフォーダンス理論」です。
例えば、Webサイトのリンクテキストの色を変えたり、「→」を添えたりすると、ぐんとわかりやすくなり、リンクをクリックするという行動を起こしやすくなります。次のどのような行動をとればいいか視覚的にわかるからです。
広告やWEBサイト、メールなどのコンテンツ制作には、アフォーダンス理論を活用した「次の行動」を促す、わかりやすいデザイン、設計、工夫が重要になります。

アンカリング効果

人は、初めて認識した条件を基準にして、その後で現れたものについて判断してしまう傾向があります。
例えば、値段の表示方法に応用すると効果的です。
初めに「この製品は50万円です」と示したのに、ページを読み進めると「期間限定で30万円で利用できます」とあると、初めから30万円の数字を見たときよりもはるかに「安い!」「今が買い時!」と感じます。その体験が、結果的に購買に結び付くこともあるでしょう。

認知バイアス

人は何かを評価するときに、自分が持つ先入観や「こうであってほしい」という願望などにより、いくら合理的なものであっても、「合理的ではない」と判断してしまうところがあります。
例えば、とても便利で合理的な製品を開発しているA社があったとしても、別のB社の製品開発者の苦労話や情熱を知る機会があれば、B社の製品がA社ほど優れているわけではなかったとしても、自然とB社の製品に惹かれてしまうということです。
A社にとっては非合理に感じるかもしれません。これを避けるためには、ブランディングが重要になってきます。

カクテルパーティー効果

人は、無意識のうちに自分に関係のある話題と関係のない話題を選別し、関係のある話題だけをキャッチする傾向があります。
ユーザーへのアプローチも「あなたに対して言っているのですよ」と思わせることで、情報をより自分ごとにしてもらえるようになります。そのためにはユーザーの共感を得られるようなコンテンツやキャッチフレーズが必要です。

ツァイガルニク効果

人は、達成した事柄よりも、達成できなかった事柄や、中断している事柄に対して、より強い記憶や印象を持つところがあります。
Webコンテンツの記事の1ページ目は無料で閲覧可能、2ページ目からは有料というものをたまに見かけますが、それもこの「ツァイガルニク効果」を活用した手法です。

マジカルナンバー

人が瞬間的に記憶できるのは、7つ、もしくは人によって5つ、もしくは9つに限られるということです。つまり短期記憶の限界数です。
マーケティングでは、さまざまな情報をユーザーに伝える必要がありますが、7つ程度を目安に伝えるようにしたほうがユーザーの記憶に残りやすいといえます。

まとめ

今回はマーケティングに活用できる行動心理学用語と効果についてご紹介しました。
一つ一つを理解し、あらゆる行動心理を組み合わせることで、マーケティングにも大いに活用できます。ぜひ活用してみてください。

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