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パーチェスフローの基礎知識|「ファネル」で表すマーケティングモデルについて解説

パーチェスフローとは?

パーチェスフローとは、「認知→関心を持つ→比較や検討→購入する」というリード(見込み客)の心理プロセスを分割したAIDMA(アイドマ)を発展させたモデルです。パーチェスファネルファネルとも呼ばれます。購入・契約(パーチェス)に至るまでにリードが徐々に離脱する流れ(フロー)を図式化して、ビジネスの状況を総合的に分析できるのが特徴です。

パーチェスフローのしくみ

パーチェスフロー(パーチェスファネル)はファネル(ろうと)の形状で業務を図式化します。ファネルとは認知から購買までの各段階でリードが離脱していく様子を図にしたものです。たとえば「Webサイト訪問→商品紹介ページ閲覧→トライアル申し込み→商談→契約」においてはファネル状にリード数が減少していきます。この様子を売り手視点で捉えられるしくみになっています。

パーチェスフローにおける4つの段階

パーチェスフローは、大きく分けると以下の4段階のプロセスに分解して作成します。

1.認知
2.興味・関心
3.比較・検討
4.購入

上記のプロセスは段階ごとに少数になっていくためファネル(ろうと)形状になります。多くの場合は購入を下にするため、逆三角形になるのが特徴です。各段階のリード数を集計すると「どの段階で離脱が多くなるのか」「購入数から逆算して集客数(認知)は十分なのか」などを分析できます。

パーチェスフローの各段階におけるマーケティング活動

ここでは、パーチェスフローの各段階で具体的にどのようなマーケティング活動を行うのか解説します。

【認知~興味・関心】見込み客の獲得を行う

パーチェスフロー上部の「認知~興味・関心」は、リードを獲得する段階です。別のマーケティング用語で表現すればリードジェネレーションのプロセスにあたります。具体的には、Webサイト訪問者や特定のキーワードの検索者などで自社商品・サービスを認知して人に対して「メルマガの登録を勧める」「リスティング広告で興味・関心を引き起こす」などの、リードを増やす施策を行います。

【認知~興味・関心】ペルソナと比較する

獲得したリードは、リードの情報を数値化したデータを元に事前に設定していたペルソナと合致するか比較します。その結果、リードとサービスや商品との適合度が高いなら、見込み度が高いリードという意味のMQL(Marketing Qualified Lead)として営業部に引き渡します。

MQL(Marketing Qualified Lead)とは?

MQLという用語は、マーケティング部門が案件化した見込み度が高いリードを意味します。現在のビジネスにおいてはWeb上での施策やMAツールを用いたDM送付など、マーケティング部門が営業を兼ねるケースが多くなりました。そのためマーケティング活動で案件化したリードをMQLと呼んで区別します。

【認知~興味・関心】MQLを営業に引き渡す

パーチェスフロー上のMQLは営業案件の候補です。MQLを抽出するためにはペルソナとの比較だけではなく、リードナーチャリング(顧客育成)が必要になります。リードナーチャリングとは、Webの行動履歴やアンケート結果などからニーズを分析して、おすすめの商品を紹介するなどの施策です。

MQLとして営業が引き継いだリードをSAL(Sales Accepted Lead)といいます。また、営業が独自に獲得したリードのなかから案件化したものもSALです。

SAL(Sales Accepted Lead)とは?

MQLが営業に引き渡されるとSALに変わります。具体的には営業訪問などを行っているリードなどがSALにあたります。実際の業務では営業部が独自にリードを獲得する場合もあるでしょう。

これらのリードはマーケティング部門が分析できないため、営業部でリードナーチャリングを行い、案件化することが必要です。営業部が案件化するリードはSAL(Sales Accepted Lead)と呼び、MQLと区別します。

【興味・関心~比較・検討】顧客への情報提供を行う

パーチェスフローの下部はリードの興味・関心に応じて、比較・検討の材料を提供するプロセスです。リードからの要求に対して、事例や実績、比較などリードの段階に応じた情報を提供します。情報提供手段としてはメールマーケティングやセミナーが有効です。

リード自らが情報を調べることも多いため、自社サイトのコンテンツを充実させることや、検索結果の上位に情報が載るようにする「SEO対策」なども重要視されます。

マーケティング施策後に行いたいパーチェスフローの分析

パーチェスフロー(パーチェスファネル)の分析は、認知から顧客に至るまでの各段階での課題や改善点を明確にするためです。各段会の数値により客観的な分析を行うことで、マーケティング施策の改善が可能になります。シンプルな具体例として、仮に以下の段階に分割できたとします。カッコ内はリードの数と考えてください。

ECショップ訪問(100)→商品詳細ページ閲覧(20)→買い物かごに入れる(5)→購入(4)

このケースでは、サイト訪問者のうち商品詳細ページの閲覧率が少ないことが大きな問題です。たとえば「アクセス分析によるレコメンドの精度が悪い」「ECショップ内のコンテンツが魅力的でない」などが考えられるかもしれません。マーケティング施策後は「どの段階がボトルネックになっているか」「売上目標に対する各段階の達成度」などを分析しましょう。

パーチェスフローにおける課題点と解決策

ここではパーチェスフローを導入した場合に置きやすい課題点と解決策を紹介します。

パーチェスフローにおける課題点

マーケティング部主導で案件化したMQLと営業部主導で案件化したSALに業務を分担すると、効率的な営業活動が実現できます。しかし、ギャップが大きくなりすぎると、顧客のクレームや問い合わせへの対応の質が下がる問題が起きやすいため注意が必要です。

解決策

ギャップを生まないためにはMQLとSALの定義を明確にすることです。パーチェスフローは大きく分けると4段階ですが、たとえば「商品について関心を持つ」と「商品について欲しいと思う」ではリードの状況は違うため、取るべきアプローチも異なります。仮に関心を持った段階で営業訪問を行ってしまえば、リードの購買意欲が逆にそがれてしまうかもしれません。

どの範囲がマーケット部門でどこからが営業部門なのか、フロー作成段階で明確にすることが重要です。このことは顧客対応の業務分担にもなり、顧客満足度の向上につながります。

パーチェスフローを活用する際のポイント

ここでは、パーチェスフローを活用する際に必要なツールや施策立案のポイント、社内でのプロジェクトの進め方などを解説します。

マーケティングオートメーション(MA)ツールを利活用する

マーケティングオートメーション(MA)ツールとは、Web閲覧履歴や過去の購買履歴、リードの属性情報など売上につながる情報を一元的に管理できるツールです。パーチェスフローの各段階における数値およびその変化を把握できるため、多くの導入メリットがあります。

購入までの期間が長く記録しておくべき情報が多い企業や、多数のリードを抱える企業にとっては必須のツールといえます。また、インターネット経由でビッグデータを収集したい場合にもMAツールが欠かせません。

顧客の視点で考える

顧客の視点で考えることも重要です。たとえば顧客視点で購買動機を分析できなければ、営業に引き渡すMQLのグループリストを作れません。

また、顧客の疑問を解決する施策を講じることも必要です。特に認知~興味・関心を持つ段階では、リードにとって有益なWebコンテンツへのアクセスが次のアクションを引き起こすことが多いため、マーケティング部門が主導するコンテンツ制作が重要になってきています。

施策を実行するにあたっては関わる人の気持ちを配慮する

マーケティング施策において忘れてしまいがちなのが、実態に即した業務フローの作成や施策実行に関わる人材の気持ちです。特にKPIが明確でない場合、パーチェスフローに基づいた施策であっても方向性がわからず目標も定まりません。

パーチェスフローは売上だけでなく各段階の達成度を測定するのに適したモデルです。たとえばメールマガジンの登録数や商談化率など、売上に至る細かな段階での目標達成のインセンティブを用意すると、社内の士気も高まりやすくなります。

まとめ

パーチェスフローは「認知→関心を持つ→比較や検討→購入する」というリードの心理プロセスを分割したAIDMA(アイドマ)を発展させたモデルです。MAツールを活用して売上に至る各段階を総合的に分析することで、業務効率化や売上向上を目指せます。

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