
マーケティングオートメーションの役割と機能を分かりやすく解説
目次
SFAとリード(見込み客)の課題
展示会やWEBで獲得した全リード(見込み客)を、選別することなくSFAに入れ、管理しているケースは非常に多い。SFAの機能は、あくまでも、営業担当者のための情報管理ツールであるため、リードをマーケティング側で育てる機能は無い。すなわち、SFAはマーケティング担当者のためのツールではないため、リードをマーケティング側で育てる環境がないところで、リードを管理してしまっているということだ。一方、営業側も、いつ売り上げにつながるか分からないリードに対してアプローチしてくれる保証は無い。
結果として、以下の図のようにSFAに入れたリードは放置されるケースが多いのが実情だ。

そのリードは営業とマーケティング、どちら側にある?
リードの管理として、まず見極めなければならないのは、営業側にあるのか?それとも、マーケティング側にあるのか?だ。
前段の課題にもあるように、リードが営業、マーケティングのどちら側にもない場合は、そのまま放置されてしまう、あるいは、両方からアプローチをかけてしまう可能性もある。
必ずリードは、営業マンが責任を持って商談を前に進めるか、マーケティング側が責任を持ってナーチャリングするかを個々に決めなければならない。
マーケティング側が育てるマーケティング・クオリファイド・リード(MQL)
リードを顧客化していくためには、様々なプロセスを踏む必要がある。そのために、営業担当者が一から育てるには、あまりに効率が悪い。そこで、マーケティング側が育て、営業担当者に転換していくまでのリードが、マーケティング・クオリファイド・リード(MQL)だ。マーケティングのあるべき姿は、リードジェネレーション(集客)、リードクオリフィケーション(選別)、リードナーチャリング(育成)の全てを営業から引き放し、マーケティング担当者が責任を持つことだと考えている。
各フェーズ毎にマーケティング側でどれだけ転換していくことができているかを把握していくことが必要だ。
MQLからSQLへの転換率
マーケティング・クオリファイド・リード(MQL)からいよいよ営業担当者へ転換することができて、次はセールス・クオリファイド・リード(SQL)へと移行する。つまり、リードがマーケティング担当者から営業担当者へと移行し、責任を持って営業担当者がリードにアプローチする活動へと変わる。営業担当者は、リード毎の案件進捗状況をステップで管理し、顧客化していくまでをSFAで管理する。ここで例えば失注(ロスト)した場合は、SQLからMQLへとリードを戻す必要がある。

つまりノンターゲット以外のリードは、常にマーケティング側か、営業側にあるべきである。
あなたの会社には、放置されたリードがないだろうか?今一度確認したい。
マーケティングオートメーション(MA)の役割とは?
では、マーケティングオートメーション(MA)の役割とは何か?
営業側が責任を持つリード(SQL)を管理するためにSFAがあるように、マーケティング側が責任を持ってリード(MQL)を管理するためのツールも必要である。そして、そのツールこそが、マーケティングオートメーション(MA)である。つまり、リードジェネレーションはもとより、リードナーチャリング、リードクオリフィケーションを実施できる機能が求められる。
マーケティングオートメーションは、海外から入ってきたmarketoを始め、oracle、Account Engagement(旧 Pardot)など、また国内でも、シャノン、シナジーマーケティングなど、ツールの選択肢は充実してきた。
マーケティングオートメーション(MA)が持つべき機能
マーケティングオートメーションにはいくつかの定義がある。マーケティングオートメーションを定義するために、必要最低限のオートメーション機能とマーケティングをさらに最適化していくための応用機能を以下にまとめてみた。
必要最低限のオートメーション機能
- リード単位で接点を自動管理できること
リード単位でどのオンライン、オフラインのマーケティング活動毎の接点をトラッキングする仕組みがあること

- ターゲット毎にメールを配信できること
一斉配信はもちろんのこと、リードをセグメント毎にターゲティングしたメールの配信が可能であること
- リードをスコア管理できること
トラッキングした行動毎の任意のスコア加算、その他、属性、条件に応じたスコア加算が自動で可能であること

- ランディングページを生成できること
ランディングページとフォームを簡単に生成でき、WEB to リードの管理ができる仕組みがあること
- 営業側につなぐ仕組みがあること
ナーチャリングしたリードを営業にスムーズにエスカレーションできる仕組みとその後の対応履歴が管理できること
さらに最適化を図るオートメーション機能
- 見込み客のタイミングに合わせたメール配信の自動化
スコアの閾値を超えたリードやあるページを閲覧したリードに対して、メール配信を自動化するための仕組み

- シナリオに基づいてメール配信の自動化
一斉配信ではなく、リードの状況やレベルに合わせた情報をリード毎に配信し、育成していくための機能

- リード属性に基づいたコンテンツの出しわけ
リード属性を元に、例えば部長職向けや過去の行動に紐付いた最適なWEBコンテンツを自動化させる仕組み
- PDCAを回すためのレポート機能
ファネル管理や費用対効果、様々なキャンペーンで獲得したリードの状況把握などを様々なアナリティクスで管理する仕組み
まとめ
マーケティングオートメーションを導入している企業はまだまだ少ない。とはいえ、MAを導入したからといって、マーケティングそのものが自動化されるわけではない。やはり、マーケティングの計画はマーケティング担当者が考え、実行する中で改善していくことが求められている。そのための指標と効果と検証とパーソナライズ化をサポートするのがマーケティングオートメーションだ。そのためにも、マーケティング担当者として、マーケティングのあるべき姿を描くべきだろう。流行りだから導入するのではなく、自社の売り上げにどう貢献するかを考えて導入することをおすすめする。
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