経営者や営業マネージャーにとって、毎年頭を悩ませるのが売上目標の設定ではないでしょうか。昨年対比ベースで売上目標を立案することが多いかと思うが、達成させるための根拠が乏しいことも多く、根性論で部下に売上目標の必達をコミットさせる企業も少なくありません。売上目標を達成させるためには、その根拠やプロセスこそが重要であり、営業マネージャーには、目標達成に向けた根拠のあるプロセスを検討することが求められます。今回は、法人営業の売上目標設定と達成するための方法論をご紹介します。まずは顧客を分類する売上目標は、まず硬い売上数字を出すところから始まります。既存顧客の中でも売上比重が大きい企業(主要顧客)の売上目標。こちらについては、企業ごとに一件一件、営業担当者が売上のコミットをしていきます。主要顧客の硬い数字が出揃ったこの段階では、まだ全体売上目標とはかなりのギャップがあるでしょう。次に考えるべきは、売上目標から主要顧客の売上目標を引いたギャップ、つまり残りの売上数字をどうやって作っていくか。ワンマーケティングでは、大きく、主要顧客、既存顧客、新規見込み客の3つに分類して考えており、主要顧客だけに硬い数字をもたせ、残りの目標金額をその他の既存顧客とまだ取引が無い新規見込み客で補うことを目指しています。残りの売上目標は既存顧客と見込み客から獲得する企業によっては、金額としては大きくなくとも、既存顧客の売上がある程度一定して見込める場合も多いかと思います。既存顧客の売り上げ目標はこれらのみを見込みとして計算します。全体の売上目標から、主要顧客、既存顧客の売上目標金額を差し引いた残りが、新規リードからの売上目標だからです。では見込み客からの数字をどう向上させていくか？この点には、マーケティングが深く関わることになります。過去のマーケティング施策のデータを基に、見込み客から売上が成立する様々な情報を逆算していくことで、営業、マーケティングが関与すべき指標を決定していきます。売上目標達成に向けたKPI見込み客から売上を上げるための主なKPIは以下の通り。営業が関与すべきは、アポイントから受注に至るまでの範囲。営業マンはそれぞれの指標の率を引き上げ、売上アップに貢献することが重要な役割です。※参考：効果的な電話営業の3つのポイント※参考：法人営業のターゲティングスキル。売上余地の見つけ方とは？そして、効率的に営業活動を実行するためのボトムは、見込み客の数と質。つまり、アプローチ可能な見込み客の母数を増やすこと。そもそもここがしっかりとできていないと、結果的に営業効率が悪化することも考えられます。そして、より少ないリソースで、最大の効果を出すことを可能にするのがマーケティングの力となります。質の高い見込み客を創出するポイントアプローチ可能な見込み客を、より多く創出していくためにはどうすれば良いでしょうか。ポイントは大きく3つあります。ターゲットを見極められているかどうか？そもそも自社のターゲットである見込み客を集められているかどうか。自社のターゲットとなる見込み客の条件を定義しておくことが重要です。※参考：マーケティング担当者が営業に受け渡すべき見込み客とは？また、ターゲットを決める際には、行かないところを決めるのも一つの方法です。優先順位の低い会社の条件を決めていくと自ずとターゲットが見えてくるし、ノンターゲットの属性に基づいた排除作業(パージ）をこまめに実施していくことで、何パーセントがターゲットになるかもはっきりします。自社に対する関心量は？見込み客が自社に対する関心量です。関心量はマーケティング活動に対する接点量やスコアリングなどで判断していくと良いでしょう。※参考：リードスコアリングで見込み客の有効度を見極め商談率アップをはかる方法購買のタイミングを捉えられているか？購買のタイミングを中長期にわたりいかに捕捉するか、です。達成するためには、見込み客との効率的かつ中長期のコミュニケーションが必要です。多数ある見込み客との接点を持ち続けることで、見込み客のタイミングを把握し、アプローチ可能な見込み客を抽出できます。※参考：リードナーチャリングが必要な理由と進め方効果的なマーケティング活動が売上目標達成のカギ先述したように、売上目標をクリアするためには、主要顧客や既存顧客の定常的な売上に加え、新規見込み客からの売上げが重要です。そのためにはアプローチ可能な見込み客の母数をいかに増やすかがカギとなります。そもそもリードが少ないという会社も多いですが、その場合は展示会やWebサイトなどからリードを獲得する工夫をまずは検討する必要があるでしょう。あるいは営業が保有している名刺をかき集めて整理するだけでも、かなりのリード数になりそうです。効果的なマーケティング活動は売上目標達成の大きなカギ。新規顧客からの売上を向上させるためにも、マーケティングを含めた達成プロセスの策定をお勧めします。マーケティング支援についてワンマーケティングは、「案件創出」「売上の向上」という成功へ向かって、ひとつながりのマーケティングフローを構築。マーケティング戦略設計からMA導入・運用、セールス支援、コンテンツ制作まで統合的に支援しています。・マーケティング支援サービスの詳細を見る