売上余地とは?それでは売上余地とは何でしょうか?法人営業では、ヒト・モノ・案件に紐付いています。具体的には、・新規顧客・競合置換・新規案件発掘と伝えるとイメージして頂きやすいかと思います。ヒト(お客様)を切り口にした余地の見つけ方 ~新規顧客編~ヒトの余地を見つけるということは、客先の組織把握をするということです。完璧な状態を言えば、客先の組織図を手に入れていて、担当部署の担当者を全員把握できている状態と言えます。実はこれを行うのは特別難しくはありません。ポイントは「意識」と「意志」があるかです。まずは意識です。実際に営業活動を行う客先部署の人数を把握し、知らない人がいるならば、知っている人に聞いて名前を教えてもらいましょう。訪問先に座席の配置図や内線番号図などがあるので、そちらから参考にして聞くのも有効です。次に意志です。新しい担当者の名前がわかっても、その担当者にコンタクトし、慣れない担当者に訪問するのは気も重く億劫になります。ですので、営業マンの上司は定期的に新規担当者にコンタクトを取れているか把握することをお勧めします。売上を伸ばすために顧客数を増やすことは当然ながら必須です。ヒト(お客様)を切り口にした余地の見つけ方 ~競合会社編~担当部署のヒトが把握できたら、次にその担当者が具体的にどこのメーカーを使用しているのか確認する必要があります。次のような営業マンと上司の会話を想像してみてください。こういった会話は聞いたことがあると思いますが、何を基準にそういっているのか確かめる必要があります。以前、私が働いていたセンサーメーカーでは、お客さんとなるメインの担当部署は工場の生産技術と保全でした。例えば、その会社に生産技術担当が10名いるとします。Aさんは自社をメインに使ってくれているが、BさんとCさんは競合会社をメインで使用しているなどということは充分考えられます。営業マンもやはり自社をよく購入してくれている担当者の方が仲も良く行きやすいので、その会社を訪問する時はついついその担当者ばかり訪問しがちになります。お客さんも営業マンを目の前にすると別のメーカーを使っているとは言いにくいので、情報は多角的に取得するようにしましょう。ヒトの余地を見つける方法としては、会社・部署単位ではなく、担当者ベースで把握していくことがポイントになります。全体的な情報を把握している上長や購買担当者などと定期的にコンタクトを取ることも重要です。また実際に競合会社の営業マンがどんな人なのかを把握することも重要です。確認しておくと良い事項は次のような項目です。孫子の有名な言葉、「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」です。モノを切り口にした余地の見つけ方 ~真実は現場に存在する~私がいたセンサーメーカーでは、お客様の「製造品目」「製造工程」「各装置」を把握しなさいとよく言われました。要はお客さんの現場を知りなさいということです。理由は様々ありますが、お客様も全てを把握できているわけではなく曖昧なので、真実は現場で確かめる必要があるということです。案件を切り口にした余地の見つけ方 ~誰がいち早く情報を持っているのか~新規案件が発生した時、それは営業マンにとってはビジネスチャンスです。しかし、全てが決まった後に見つけてしまっていたのでは後の祭りです。では、「誰」から「どのように」すれば、いち早く情報を取得できるのでしょうか。まずは「誰」からですが、一番早い情報を持っているのは、社長や役員などの上層部です。小さな会社ならコンタクト取れないこともないですが、ある程度の規模の会社になると、一営業マンがコンタクトを取るのは難しくなります。その次に情報が比較的集まりやすいのは、実は「営業担当部署」です。お客さんも当然、自社の商品があり、売上を伸ばすために営業活動しています。ですので、営業部門には早く情報が集まっています。その次は、購買担当と実務部門(工場だと生産技術や設備技術)の上長です。しかし、突然訪問しても、当然そのような重要情報はすぐに話してくれません。普段の営業活動では直接のお客さんにはなりにくいのですが、定期的にコンタクトを取りましょう。次に「どのように」です。これには普段の営業から気をつけておく必要があります。新聞や雑誌などで業界や世間の動向をチェックしたり、お客さんの会社が工事をし始めるなどです。例えば、A社はiPhoneの部品を生産しているとします。新型のiPhoneが出る時期だったり、空き地に工事が始まったりすると新たに受注したのかなということになりますので、そちらの推測を元に担当者に確認していき、情報を引き出していきます。大切なのは継続すること売上を伸ばし続けるということは、既存顧客ばかりでなく、慣れない担当者に訪問し、人間関係を作っていく必要があります。正直、楽な道ではありません。しかし営業マンのスキルがアップするチャンスでもありますので、継続的に行っていきましょう。