改善提案レポートを作成するプロセスは下記の通りです。改善提案レポート作成:「レポートの目次設計」データを取得し分析も終えた。後はこれから報告あるいは提案用のレポートを作成する段階までやってきました。いきなりコンテンツを追加していくのではなく、まずは目次を作成して、どういった順番で説明をしていくのかを決めましょう。以下は筆者が報告の際に利用した目次の例です。■目次例いろいろな「スタイル」があるかと思いますが、筆者は以下のような観点から上記の構造や順番を利用しています。1:エグゼクティブサマリーを最初に入れる1~2枚程度で今回の分析の結果と今後の方針などをまとめたものになります。重要な気づき、想定している改善対象箇所、改善施策数などが記載されています。結論を手前に持ってくることで、後で見返した時に重要なポイントを見返すことが出来ます。2:与件の整理 及び ゴール・KPIの確認案件をご依頼いただいた方は理解されている内容かと思いますが、該当資料が社内で利用される、あるいは背景を知らない方も報告を聞きに来ているという場合は最初に整理しておく必要があるため、説明のパートを用意しています。3:気づきのサマリーこちらはエグゼクティブサマリーよりもう少し細かいレベルで「気付き」(場合によっては対策も含む)を説明したものになります。「Googleアナリティクス分析」内にある各見出しレベルでの気付きがまとまったものになります。4:分析のパート分析に関しては「分析内容」によって分けることが多いです。その中でさらに必要であればデバイス分けをします。デバイスごとに最初に項目を分けるという方法はあまりとりません。理由としては、デバイス間での比較が行いにくくなるためです。5:改善施策のパート改善施策は一覧と詳細に分けるようにしています。一覧では改善施策が表形式にまとまっています。どの施策を実行するかをディスカッションするときの重要なシートになっています。詳細に関しては、スクリーンショットと共に1施策1ページにしています。今回は追加していませんが、サイトによっては今後のスケジュール等が入ることもあります。自分あるいは自社ならではの定番の目次を作ることをオススメします。統一感も出ますし、項目忘れなども防ぐことができます。改善提案レポート作成:「フォーマットの策定」各スライドの基本的な「フォーマット」を用意しましょう。ページの見出しや気づき、色のルールなどを決めるプロセスになります。こちらも資料全体の分かりやすさを担保するためにも重要です。以下、いくつかのパターンを紹介いたします。■レポート例:1■レポート例:2■改善提案例:1■改善提案例:2改善提案レポート作成:「コンテンツの追加」フォーマットが決まったら各ページにデータや気づきなどを追加していきましょう。このプロセスにおいて大切なポイントが2つあります。1:1枚単位で作成していくまずはグラフを全ページに追加して…というやり方よりは、1枚ごとにしっかり気付きを書くところまで進めてしまいましょう。まずはデータを入れて、後でまとめて気付きを入れるという方法もありますが、データを追加した後にすぐ気付きを書いてしまったほうが、その時に気付きを入れることが出来ます。後から方式だと、気付きを忘れてしまったりすることもあるので、1枚単位での作成がおすすめです。2:作る順番を決める資料の作成上、以下のような流れになります。基本的には順番を変えずに作ると良いでしょう。目次(ページ番号抜き)⇒与件の整理⇒分析結果⇒改善提案⇒その他(スケジュール・参考資料等)⇒サマリー⇒目次(ページ番号あり)改善提案レポート作成:「サマリーの作成」改善提案レポートにおいて、もっとも大切なのが「サマリー」の部分です。行った分析と提案した改善施策を見直し、重要なものをピックアップして1枚~数枚にまとめましょう。このプロセスは、報告先の人に分かりやすく理解をしてもらうのと同時に、自分にとっても重要なポイントを整理出来る大切な時間です。ぜひ改めて資料を俯瞰し、大切なメッセージを洗い出しましょう。■サマリー例■気付きと施策のサマリー例最後に今回は「改善提案レポート」について紹介をしてきました。改善提案レポートを作成する上で大切なのは「自分なりのフォーマット」を作成してしまうことです。毎回違った目次・レイアウト・デザインにするのではなく、利活用しやすいフォーマットを自分なりに作ってみましょう。筆者の例を参考にしても良いですし、他の方のレポートを参考にするのでも良いでしょう。自分の型が出来ることで、レポート作成スピードも上がりますのでぜひチャレンジしてみてください。次回は少し趣向を変えて、アクセス解析関連の表やグラフを作る際の注意点や作成事例を紹介いたします。お楽しみに。