SaaSとは何かを詳しく解説|PaaS、IaaSも理解しよう

SaaSとは?

SaaSとは、Service as a Softwareの略語で「サース」と読みます。数あるクラウドサービスのひとつで、クラウド上で使用できるソフトウェアの総称です。従来のソフトウェアは、基本的にパソコンなどのデバイスに、インストールをして使用していました。しかし、SaaSはクラウドに直接アクセスしてソフトウェアを利用するため、特定のデバイスがなくても業務ができます。

SaaSでできること

SaaSは、マルチデバイスの利用、オンラインストレージ保存、共同編集などを可能にします。以下で詳しく解説します。

マルチデバイスでの利用

マルチデバイスとは、複数の端末で1つのサービスやコンテンツをシェアすることです。SaaSはクラウド上でソフトウェアを操作するため、インターネット接続環境さえあれば、パソコン、スマートフォン、タブレットなど、デバイスを選ばずに利用できます。そのため、端末ごとにソフトウェアをインストールする手間はかかりません。

データのオンラインストレージ保存

一般的に、SaaSにはストレージ機能が備わっているため、資料や顧客情報など、さまざまなデータをオンライン上に保存できます。ストレージにデータがあると、出社しなくてもデータにアクセスできるようになり、テレワークにも便利です。時間や場所に縛られない働き方を実現することで、業務効率や生産性の向上が期待できます。

共同編集

SaaSは複数のデバイスからソフトウェアにアクセスできるため、同時に複数人による編集作業ができます。スケジュールの都合で、メンバーが同じ場所に集まれない場合でも、遠隔による共同作業ができます。さらに、編集内容は、ほぼリアルタイムに反映されるため、業務もスムーズに行えます。

SaaSのツール例

GmailやYahoo!メールなどのフリーメール、TwitterなどのSNS、アメーバブログなどのブログサービスは、サイトからログインをしてサービスを利用します。

Dropbox、Onedriveは、クラウド上にデータを保存するオンラインストレージサービスで、複数のメンバーでファイルを共有できます。MicroSoftOffice365、サイボウズGaroonなどのグループウェアは、組織内での情報共有やコミュニケーションに使われます。

SaaSの種類

SaaSには、Horizontal(ホリゾンタル)とVartical(バーティカル)の2種類があります。

Horizontal SaaS

Horizontalとは、水平を意味する言葉です。Horizontal SaaSは、特定の部門で利活用できる機能を持ち、業界や業種問わず、さまざまな分野の企業で使用されています。例えば、人事向けの勤怠管理ツールやマーケティング向けのMAツール、会計システムなどがあります。

Vartical SaaS

Varticalは垂直を意味します。Horizontal SaaSは業界を問わず幅広く使用できるものですが、Vartical SaaSは、業界ごとに特化した機能を持つサービスです。代表的なものは、建築業界の現場管理ツール、医療業界向けの診察予約ツールなどです。

PaaS・IaaSとは

クラウドサービスは、SaaSだけではありません。SaaS以外の代表的なものとして、PaaSやIaaSがあります。これらの違いがよく分からないという人も多いのではないでしょうか。ここでは、PaaSとIaaSについて解説します。

PaaSとは

PaaS(パース)とはPlatform as a Serviceの略で、クラウド上でプラットフォームを利用できるサービスです。サーバー、ネットワークシステム、OSなど、アプリケーションを実行するために必要な動作環境一式を利用できます。IT系の開発者の多くが、PaaSの利用経験があるといわれています。

メリット・デメリット

開発を行うためには、管理システムやOS、使用するプログラミング言語に応じた開発環境を、整えなければなりません。PaaSには、すでに開発環境が整っているため、すぐにシステム開発にとりかかれます。ただし、データベースや開発言語を、自分でカスタマイズすることはできず、提供されたものに限られます。

IaaSとは

IaaSとは、Infrastructure as a Serviceを略した言葉で、イアースもしくはアイアースと呼ばれています。仮想サーバーやネットワークなど、情報システムを動かすために必要なインフラを提供するサービスです。クラウド上にあるネットワーク環境のインフラを利用して、アプリやシステム開発などを行います。

メリット・デメリット

IaaSはカスタマイズ性が高く、自由に設定ができます。そのため、自社にあった環境設定で、システム構築やアプリ開発が可能です。ただし、提供されているのは必要最低限のみであるため、知識がないとスムーズに扱うのは難しいでしょう。サーバー管理やインフラ設計の専門知識と高いスキルを備えた人材が必要です。

SaaS・PaaS・IaaSの違い

3つのサービスの違いは、提供されるサービスの範囲にあります。クラウドサービスは、アプリケーション、ミドルウェア、OS、サーバー、ストレージ、ネットワークといったサービスで構成されています。SaaSでは、アプリケーション、ミドルウェア、OS、サーバー、ストレージ、ネットワークを包括してサービスが提供されています。

PaaSの提供範囲は、ミドルウェア、OS、サーバー、ストレージ、ネットワークです。IaaSについては、サーバー、ストレージ、ネットワークと、提供範囲がSaaSよりも狭くなります。

SaaS導入のメリット

SaaSの導入には、コスト面や手間などにおいて、さまざまなメリットがあります。具体的にどのようなメリットがあるのかを解説します。

コストを削減できる

SaaSは、パッケージを購入する買い切り型とは違い、利用料金を毎月支払う、サブスクリプション方式がほとんどです。また、ユーザー数やストレージ容量の大きさに応じて金額が決まる、従量課金方式も多数あります。そのため、必要な時期に、必要な人数や容量を調整することが、コスト削減につながります。

ソフトウェアのインストールが不要

通常のソフトウェアは、パソコンなどのデバイスにインストールしなくてはなりません。複数のデバイスで使用する場合は、その都度インストール作業が必要です。しかし、SaaSはクラウド上にソフトウェアがあるため、インターネット環境さえあれば、ログインをして利用できます。

また、ハードウェアの不具合などが生じても、SaaSに保存されたデータの利用には影響がないのも、大きなメリットといえます。

管理の負担が軽い

自分のデバイスにインストールして利用するソフトウェアは、インストール後も更新作業などの管理が必要です。SaaSの場合は、サービスの提供元が随時管理しているため、常に最新バージョンを利用できます。また、データの管理やセキュリティ対策も、サービスの提供元が行います。

場所を選ばない

SaaSはオンライン上でソフトウェアを操作し、データの保存や編集などの管理を行います。そのため、インターネット環境さえあれば、場所を選ばず、どこでも利用可能です。ソフトウェアやデータが入ったパソコンを持ち歩く必要もなく、自宅や出張先、移動中でも作業が可能です。

SaaS導入のデメリット

SaaS導入には、さまざまなメリットがありますが、デメリットも確認してから導入を決めましょう。

カスタマイズ性が低い

SaaSは、さまざまな業種の人が利用するのを前提としています。ITに関する知識やスキルが無い人でも利用できるように、設定や使い方が簡素化しているものがほとんどです。また、SaaSの多くは、利用者側による細かいカスタマイズが、できない仕組みです。そのため、自社業務の運用を、ソフトウェア側にあわせて使用せざるを得ないケースもあります。

セキュリティが不十分

SaaSは、IDとパスワードを入力するだけで、場所やデバイスを選ばずにログインできます。これは、IDとパスワードがあれば、許可されていない人間も、ログインが可能ということになります。

また、ウィルスや不正アクセスなどへのセキュリティ対策は、サービスの提供元に一任します。提供元のセキュリティ対策が甘いと、機密情報の破損や漏えいのリスクが高まります。

自社での障害復旧ができない

SaaSのサービス側に、サーバーダウンなどの不具合や障害が起きたとしても、自社では何も対処できません。復旧作業が終わるまで待つ必要があります。障害復旧やメンテナンスに時間がかかると、長時間にわたって作業がストップし、取引先にまで迷惑がかかるなど、取り返しがつかない問題が起こる可能性もあります。

まとめ

SaaSはクラウド上で作業ができるため、場所もデバイスも選ばずに仕事ができます。さまざまな業種に適したSaaSがあり、BtoBビジネスを行う企業にもおすすめです。

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