【EXPANSION TALK】 営業はマーケへ、マーケは営業へ キャリアエクスパンション実践者たちのインタビュー #01 ブライトコーブ 大野耕平さん 後編

【EXPANSION TALK】 営業はマーケへ、マーケは営業へ キャリアエクスパンション実践者たちのインタビュー #01 ブライトコーブ 大野耕平さん 後編

ワンマーケティングが考える「BtoBマーケティング」とは?

営業は、次のキャリアの選択肢にマーケターを加えてほしい。そしてマーケターは、営業の現場にもっと目を向けてほしい。

営業からマーケターへ、というキャリアエクスパンションを経験したブライトコーブの大野耕平さんは、一度は会社を辞めかけたところを、上司とともにまったくの未経験からマーケターへ。

「やってみて良かった」「マーケターを続けたい」。大野さんへのインタビュー中、そんな言葉が何度も飛び出してきました。

キャリアエクスパンション実践者たちのインタビュー #01 ブライトコーブ 大野耕平さん・前編

大野 耕平 氏(写真右)
ブライトコーブ株式会社 マーケティング マネジャー

小関 貴志(写真左)
ジャパン・クラウド・コンサルティング株式会社 シニアディレクター
ワンマーケティング株式会社 アドバイザー

ステークホルダーのマネジメントに、営業経験者の強みを生かす

小関:マルケト時代にもいろんなお客様とお話していて、マーケターの皆さんが抱えている悩みで多くお聞きしたのが、「営業が動いてくれない」「営業がフォローしてくれない」という悩み。逆に言えば、部門が違ってもそこをつなぐことができるマーケの方は、素晴らしい成果を出していました。

ですので、私個人の意見として、マーケターのスキルにおいてかなり上位に「社内のステークホルダーのマネジメント」が来ると考えています。たとえば営業から何か言われた時に、そのまま受けとめてしまうマーケターの方がいらっしゃる。そこで、さらに良いものをつくるために、営業と対話、意見交換ができるかどうかっていうのは大切だと思っています。もし大野さんがこの会社にマーケターとして入社していたとしたら。最初は苦労したかもしれませんね。

大野:そうですね。「ええ、ああそのアイデアいいですね」みたいな知ったふりをして流すか、真に受けて「やりましょう!」ってなるか(笑)

小関:そのあたりも営業経験者の強みだろうと思っていますけど。実際マーケやってみて良かったです?

大野:そうですね。僕の場合は、社長や上司、営業の方々の理解があり、経験が無いにも関わらず、かなりのことをコンセンサスを取りながら進めることができたんですね。
どこから手を付けていいか分からないぐらい問題が山積している状態で始まっちゃいましたけど、それを一つ一つ事前で改善できていったことは、すごく経験として良かったと思っています。

部分ではなく、全部を見れたから、マーケの面白さを体感できた

小関:優秀な営業の方は、劇で言うと主役に近いところがあって、すごく目立つ。「大きな商談取ったぞ!」と。マーケターとしての手応え、大野さんはどこで感じますか?

大野:もし僕が、広告やSEOの“部分”最適化だけを1年間やらされてたら、別に面白くなかったと思います。ペルソナをつくって、カスターマージャーニーをつくって、LPやナーチャリングメールを全て設計して、という仕事をやらせてもらえたんですよね。それですごく全体が見えて、点と点がちゃんとつながるようなマーケティングができたことが良かったと思います。

大野:その上で、去年のQ1に比べると、問い合わせの数は3倍以上で推移しています。もともとが、底から始まっていて、何をやっても良くなることしかないので、僕はラッキーだったんですが。目に見えて、Webの問い合わせの件数が、1日当たり何件って増えているので、それはすごく良かったと思いますね。

小関:これからずっとマーケターをやっていきたいと思いますか?

大野:思ってます。

小関:それはなぜですか?

大野:かっこ悪いから、あんまり言いたくないんですけど。営業ってやっぱり厳しい世界なんですよ。吐きそうになったこと何回もありますよ、数字に追われて。20歳とか30歳の時は耐えられるんですけど。

営業からマーケへ異動すると、「視野」をエクスパンションできる

小関:言い方が難しいのですけど、私、営業って陸上で言えば100m走だと思っているんです。最初はたぶんみんな100m走を目指すんじゃないかな。陸上をやっている方であれば。

大野:なるほど。最初はそうですよね。

小関:で、本当に速い人だけが残っていく。そうじゃない人がハードルとか、中距離や長距離とかに転向するのではないかと。私の中では営業ってそれぐらい特別なものだと思っています。

小関:営業をやって活躍し、そのポジションで生き生きと仕事できれば素晴らしいことです。でも、迷ったり悩んだりするんだったら、他の職種も見てみたら?というのは非常に思います。100m走ったら速いんだから、競技を変えても上手にできるのではないですか?と。

大野:営業は見積もり〜受注が業務範囲ですけど、マーケをやるとそのだいぶ手前から見えてきます。今回のテーマは「キャリアエクスパンション」だと思いますが、キャリアというよりも「視野」がすごく広がるんですよね。

大野:それが広がったところでまた営業に戻るという手も、もちろんあると思いますし、もし商談相手がマーケターなら、マーケターの気持ちが分からないと「こいつ何か適当にしゃべってるな」ってすぐ見透かされてしまいます。そういう意味でも視野をエクスパンションできるっていうのは良いと思います。

リード獲得数は、まったく評価されない

小関:たとえばKPIを並べて見た時に、大野さんがマーケをやる前と、大野さんがマーケになった後で、どこのプロセスが一番伸びて数字が上がったと思いますか?

大野:SALからSQLはあんまり変わらないですね。

小関:商談化率はあまり変わらないってことですか?

大野:あまり変わらないですね。リードがものすごく増えたっていうのもあるんですけど、そこからMQLの数が増えました。もともとインサイドセールスがあまり機能してなかったんですよ。とりあえず、インサイドセールスという部署をつくったのはいいんですが、あれ?問い合わせないって(笑)

小関:入り口を増やさないことには。

大野:恥ずかしながら、昨年まではそういうフェーズでした。MQL→SQLを改善することには徐々に取り組んでいますが、まずはまだ母数が少ないので1年間そこに投資してきました。

小関:今のお話をお聞きしてても、商談の方に焦点が当たってますよね。リード獲得だけに焦点が当たっていないというか。

大野:リード獲得はアメリカでもまったく評価されないんですよ。そもそもアメリカの展示会って、基本有料なんですね。日本みたいに何にも興味ない人が入ってきて闇雲にリードの数が増えるということがないんです。でもアメリカはその事情を知らないから、展示会に出展して7千リード増えましたって言うと、「な、なんだと!?恐ろしい数になってるじゃないか」となる(笑)
特に今年からSQLが求められていて、MQLからSQLへのコンバージョン・レートっていうのは、去年から比べてそんなに変わらず、母数が増えてるから、結果的にSQLが増えています。

テレビ・メディア業界を越えて、認知を上げていく

小関:これからやりたいことは、ありますか?

大野:マーケではないかもしれませんが、「PR」は今すごく注力してます。ブライトコーブという会社自体は、正直そんなにまだ知名度のある会社ではないんですが、テレビ局を含むメディア業界ではそれなりのシェアを持っているんですね。

小関:欠かせないプラットフォームですよね。

大野:実は、世界中のダウンロード・ストリームの2%がブライトコーブ経由なんですよ。知ってる人は知ってるけど、一般的にはもちろん知られてないし、春・夏の高校野球を毎年ライブ配信していますが、多くの人はしらないでしょう。そんなことをブライトコーブがやってるなんて。だからもうすこし認知度を上げていく必要がある。我々のことを知らない会社は、SIerなどに相談して、一からスクラッチでシステムをつくり始めてしまいますから。

小関:ターゲット企業は決まってるんですか?

大野:決まってます。数百企業、営業とリストアップしていて。

小関:面白いですね。

営業は、知らず知らずマーケティングしている

小関:営業出身のマーケターである大野さんから、今営業をがんばっている人、営業で活躍していて次の一手をどう打とうかな、と考えているような人たちに向けて、何かメッセージをもらえますか?

大野:インサイドセールスだったり、マーケティングだったり、カスタマーサクセス、今でこそ分業になってますけど、僕はこの会社で初めて、分業を経験したんですね。市場調査だったり、アポ取りだったり、見積もり、受注処理、そういうものを全部営業がやるのが当たり前の会社にずっと居たから。

小関:ナーチャリングも営業ですよね。

大野:そうそう。全部ですよ。

小関:継続フォローも。

大野:何だったらそれが喜び、くらいの。上司が同行してくれた時に、「いや~、大野さんいつもがんばってくれてて」って言ってくれる時が一番うれしかったりするじゃないですか(笑)。営業って知らず知らずマーケティング的なことをやってる。古風な会社に居れば居るほど。テレアポなんかも100件かけて2件アポ取れたとか、普通にやってましたよ。

小関:いろいろな会社でお客様は「いや、うちマーケなくて」とおっしゃる。「どういうことをされてるんですか?」とお話を伺うと、「それマーケですよ」っていう話が結構あります(笑)。

大野:そうですよね。一方、機能しないマーケティング部門や担当者は、商品を理解してないんですよ。「それがなぜ売れてるか」「どこが評価されてるか」というところまで踏み込まない人が思いのほか多い。

3ヵ月ぐらいずっと、営業同行したい

大野:営業同行を熱心にしているマーケの人は、すごく良いマーケターだと思います。僕がもし別の会社にマーケティングとして転職したら、何をやりたいかといえば、営業の人と3ヵ月ぐらいずっと同行したいですね。

大野:絶対、同行しないと分からないから。なぜこれが売れてるのか。どういうお客様が買ってくれてるのか。それをはじめに分かっていることが、すごく重要なことだと思っています。

小関:営業は、お客様のことを分かっている。マーケは、それをやりたくてもやれないかもしれない。

大野:そうです。ここがズレると、営業に話を持っていった時に、「はっ?お前何言ってんの」となる。それが結局、「うちのマーケ役に立たない」とか「マーケは分かってない」となって、対等に話ができないんですよね。定量的じゃない場合は多いですが、お客様のことに関しては営業が正しい意見を持っているんですよ。

小関:そうでしょう。お客さんと対面していて、「カタログにはこう書いてあるけど、お客さんが本当に困っているのはここだ」と分かる。

大野:そういうズレが出ると、ずっと噛み合わない。逆にそこが理解できると、本当にSQLに近い施策を、そこから逆算してつくっていけると思います。

小関:「営業はマーケをやろう」という話だけじゃなく、マーケターはまず営業現場を知るっていうことが、100%必要なことのような気がしますね。

大野:管理職の方ほど、この点は苦労するとは思います。「なんで営業同行が必要なんだよ」って思う人も多いでしょう。でも必須だと思うんです。「現場を知る」ということは。

そんなに構えなくていい

小関:マーケターに一番重要なことは、広告手法の細かい話ではなくて、お客さんのことをどれだけちゃんと知ってるか。

大野:そして何より営業経験者としては、マーケと営業の橋渡しという、すごく貴重な存在になれるということ。マーケと営業が対立しているっていう話はよく聞きますけど、どちらの気持ちも分かる人がいるっていうのは、すごく重要なことだと思います。
そこは重宝がられると思いますし、僕は、自分から望んだわけではないですけど、結局やってよかったと思っています。

でも、掛け算と割り算が苦手な方はおすすめしません(笑)コンバージョン率の計算とか、分析には掛け算と割り算ばかりでてくるので。

小関:あれができないと(笑)

大野:でも、できない人いるんですよ。

小関:割ろうとしない人はいますよね。

大野:なんでそんな計算なんだよ、みたいな人はどの職種にもいますけどね(笑)

小関:ってことで、そんな難しくないよ、って話ですよね。

大野:そんなに構えないで。

小関:そうそう、「構えないでいいんじゃないの」っていうことをみなさんにお伝えできたらうれしく思います。今日は、ありがとうございました。

大野:ありがとうございました。

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