アジャイル型インサイドセールス実践法 ~テレアポから脱却し、SaaS時代に適応したプロセスを構築する~ 【第1回】“誤解”が迷走を招く10大課題

アジャイル型インサイドセールス実践法 ~テレアポから脱却し、SaaS時代に適応したプロセスを構築する~ 【第1回】“誤解”が迷走を招く10大課題

ワンマーケティングが考える「BtoBマーケティング」とは?

こんにちは。グローバルインサイト代表の水嶋玲以仁です。私はDellや日本Microsoft、Googleなどの外資系企業で、インサイドセールス部門のマネージメントに長年携わってきました。現在はその経験を活かし、インサイドセールスチームの立ち上げや運営に関するコンサルティングを行っています。
 本連載では、インサイドセールス(IS)が機能する組織づくりをテーマに、実践のコツを紹介していきたいと思います。

【第2回】連続性と持続性なしに変革はあらず
【第3回】今こそインサイドセールスが求められる理由
【第4回】“量だけ”のKPIにサヨウナラ~小さな組織から生まれるクリエイティビティ

【第5回】インサイドセールス人材に必要な素養とは
【第6回】パフォーマンス評価に直結するインサイドセールスのプロセス定義

インサイドセールスの効果を阻害する10の課題

インサイドセールスへの関心は年々高まっており、私のところへも企業の規模や業種を問わずご相談いただくことが多くなりました。次に挙げるのは、コンサルティング先の企業やセミナー参加者からよく聞く10の課題です。

「ああ、あるある!」そう思った方もいらっしゃるのでは?
これらの課題ですが、インサイドセールスに対する“誤解”が招いていると感じています。それぞれ順に詳しく見ていくことにしましょう。

感覚器官を活かすセールスプロセスの刷新を

最初に挙げたいのは、カルチャーや組織の課題です。


これらの課題を先に取り上げたのは、インサイドセールスがうまくいかない根本原因と深く関係しているからです。

多くの人はインサイドセールスを、「マーケティングが温めたリードを見極め、見込みの高いリードをフィールドセールスにパスするところ」と認識していることでしょう。確かにそうなのですが、本来はそれ以上の重要な役割を担っているのです。

それは未来の顧客の声を、全体に生かす機能です。往訪をしないインサイドセールスは、非常に多くのリードと接します。商材への関心度もさまざまな相手の考えを、広く深く、それも直接聞くことができます。そう、集まった情報はまさに宝の山! インサイドセールスは人の体でいう感覚器官そのものであり、受け取った刺激をマーケティング施策やサービス開発に活かさない手はありません。

ただし刺激を反応につなげるには、新しい経路を構築する必要があります。つまりインサイドセールスの導入は、「リード発掘から成約までのプロセスを抜本的に変える」ということなのです。マーケティングとフィールドセールスが縦割りのままでインサイドセールスを追加しても、何も解決にはつながりません。3つのセクションにどう連続性を持たせるかが重要なポイントであり、その背景には組織の風土や文化が色濃く影響するのです。

ところが企業はそのことに気づいていません。というのも多くの場合、細かな経緯はともかく、MA(Marketing Automation)の採用がインサイドセールス導入の契機となっています。要するに、マーケティングの発想で“仕組み”や“数字”先行でインサイドセールスを捉えるため、“セクション間の連携”という観点が抜け落ちがちなのです。

それから大手にありがちですが、“導入をゴールとしていないか”、これも注意が必要です。世の中の動きに対応するには変化がつきもの。取り組みに完成形はなく、常にアップデートしていく必要があります。導入はスタートに過ぎないのです。ですから最初の段階で力を使い果たすのではなく、わずかでも継続的に改善を重ねられる体制づくりが問われます。この話は、本連載の大きなテーマともいえる重要なポイントです。

経験者が優秀なマネージャーになれるとは限らない

人材の課題についても見てみましょう。


これらもよくある“誤解”です。

インサイドセールスと聞くと、特殊な技術のように思う方が多いようです。そのためマネージャーの採用でも、インサイドセールスの経験の有無を重視する傾向にあります。けれどもそれ以上に大事なのは、マネージャーとしての資質です。

セールスプロセスにもよりますが、インサイドセールスは直接成約に関わらないため、達成感を得られにくい部分があります。また繰り返し業務も多いですし、常にポジティブな結果になるとは限りません。実はメンタルも含め、根気の問われる職種です。マネージャーは、メンバーをエンカレッジし、チーム一体となってあるべき状態に導いていく力を求められます。それは、インサイドセールスの専門性とはまったく違った次元の話です。

もちろん業務理解なしにマネージメントはあり得ません。けれどもインサイドセールスの知識やスキルは、マネジーメントスキルに比べて習得しやすいものでしょう。優秀なプレイヤーが、優秀なマネージャーになるとは限りません。その“錯覚”に気づくことが重要です。

また6ですが、インサイドセールスは“表情が見えない”という、小さなストレスを抱えています。ですから信頼の構築には細心の注意を払うべき。手際の悪さや粗相は、往訪営業以上にマイナスの心象を与えてしまうのです。ましてやBtoB商材では、顧客の数も限られています。新人の研修代わりにインサイドセールスを行うことは、顧客を失うリスクが非常に高いことだと伝えて、一旦止めるようにアドバイスします。そのうえで、人材の配置とトレーニングをしっかり行ったうえで、再開するようにします。

未経験者の場合は、経験者が傍について電話のようすを観察し、とっさのフォローも行えるようにする必要があるでしょう。ちなみに以前マルケトのインサイドセールスを取材した時は、アサイン直後の1カ月間は電話をせずにトレーニングに専念させると話していました。それくらい慎重に対応しても、やり過ぎではないのです。

今回はこのあたりで。10の課題の後半は次回に解説します。

単純なようで奥深く、そしてクリエイティブなインサイドセールスの世界。これからしばらくおつき合いください。

グローバルインサイト合同会社 代表 水嶋 玲以仁
https://globalinsight-japan.com/

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  • BtoB企業に共通してみられる課題と解決方法
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