リードありきのマーケティングスタートアップ法。効率良くナーチャリングするための実施事項とは?
2014/02/03|BtoBマーケティングラボ|垣内 良太/ワンマーケティング株式会社
・ワンマーケティングが考える「BtoBマーケティング」とは?
多くの企業が、集客活動は展示会、Web、営業などを通じて過去から実施してきた。ところが、肝心の集めてきたリードを使いこなせていない、あるいは放置しているのが現状だ。既存のリードを何とかしたいという要望に対して、マーケティングをどのように取り組むべきか。今回のブログは、多くの日本のBtoB企業の問題点、リードありきからのマーケティングのスタートアップ法を題材にしたいと思う。
日本と欧米のデマンドジェネレーションは順序が異なる
欧米のデマンドジェネレーションの考え方は、ファネルという名のもとに、まずは集客したリードを育成し、その後選別し、案件を創出していくというのが王道の流れだ。
それでは日本の場合はどうだろうか?
日本のBtoBの場合は、前述の通り、リードありきというところから考えていく必要がある。欧米流のデマンドジェネレーションは、インバウンドマーケティングで集客したリードのニーズが明確になっているところからスタートを前提としているため、当然ながらナーチャリングはしやすい。ところが日本のリードは少し事情が異なり、展示会などの様々な活動の中から発生したリードで、その多くがニーズをデータベース化できていない。つまり、どのように育成していけば良いかも分からない状況なのである。
欧米式デマンドジェネレーションの流れ
集客方法はインバウンドマーケティングからのスタートを前提としたフローによるストーリーなっているケースが多い。
リードありきは、育成の前にニーズの選別が必要
結論を言うと、リードありき、ニーズを認知できていない状況から育成を進めることはできない。興味もないコンテンツを無作為に送り続けること自体がもはやスパムになる。ナーチャリングのつもりがむしろ、逆効果という状況になりうる。よって、まずは現状のリードがどういうことに興味があるのかを洗い出し、選別していく必要がある。
データのクレンジングともいうべき見込客リストの洗い出し
見込み客データの洗い出しは常にやっていく必要がある。まずは仮説を立てて、データのクレンジングから始めたい。まったくエクセルの状態でバラバラに管理しているのであれば、かき集めて名寄せ(マージ)を行い、今後のマスタのルールを設定するのと同時に、リード集客時点の興味範囲が分かると尚良い。例えば、展示会で獲得したリードなら、どのような展示会なのか?それぞれの接点を確認し、ある程度仮説に基づき分類していくべきだ。
最初の3ヶ月間でコンテンツのクオリフィケーション施策を実践する
データのクレンジングができれば、次にボリュームのあるニーズに対するいくつかに分類されたコンテンツを集中して生成し、全リードに対してアプローチする。各リードの興味動向を確認するための手段として実施する。そしてどのリードが、どのコンテンツに興味を示したかを計測する。
セグメント化されたリードに対して適切なコンテンツを提供するための方法
大企業になればなるほど、製品・サービスは無数にある
大企業の場合、製品、サービスは無数にあることが多い。ナーチャリングを実践していく場合、広すぎる情報を同じリードに対して一律に接し続けるとスパム化する恐れがある。そこで、ある一定のニーズを満たすボリュームのある領域を設定し、そしてその領域に当てはまるリードを分類して、それぞれのコンテンツを提供し、ナーチャリングしていくことが望ましい。
まとめ
全方位的にリードナーチャリングを実施したいという企業は多い。しかし、全方位的に実施するには相当に労力が必要だ。当然ながら、Webマーケティングもリアルなマーケティングと同様にセグメントしていく方が良い。自動車関係のリードなら、自動車に関連したコンテンツ、医療関係ならば医療のコンテンツを提供すべきだ。セグメント化してナーチャリングをしていく方が濃い提案につながるのは当然である。全方位によるナーチャリングはそれぞれのコンテンツ化が必要となることを覚悟しなければならない。
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