WEBサイト訪問者を見込み客に変える!WEBコンテンツ設計の9つのプロセス
2013/09/24|コンテンツマーケティング|山岸 勇毅/ワンマーケティング株式会社
・ワンマーケティングが考える「BtoBマーケティング」とは?
BtoB企業にとってWEBサイトはリード(見込み客)の獲得において必要不可欠なものだ。しかしBtoB企業の大半はWEBサイトのコンテンツに力を入れていない、或いは十分なコンテンツを提供できていないのが現状だ。
いいコンテンツとは何だろう?今回はWEBコンテンツの重要性とコンテンツ作成のプロセスについて紹介したいと思う。
WEBコンテンツは重要。しかし実際は…
早速だがこちらのデータを見ていただきたい。
※業務上の製品・サービスの情報源(2012年)日本ブランド戦略研究所
上記の図は、日本ブランド戦略研究所による2012年のデータであるが、BtoB企業の56.1%が業務上の製品・サービスの情報源はWEBサイトであると答えている。このデータを見ればBtoB企業にとっていかにWEBサイト、そしてサイト内のコンテンツが重要であるか改めて認識してもらえるであろう。
いまやWEBサイトを持つことは企業として当たり前のことだ。しかし、そのコンテンツに関しては、まだまだ課題が多いのがBtoBの現状である。
私がBtoB企業のWEBサイトを見る中で多く見かけるのは、製品スペック・製品情報を記載しているパンフレットの焼き写しのようなコンテンツだ。製品紹介はもちろん必要なコンテンツであるが、それだけではユーザーにとって有益なコンテンツとは言えない。
WEBサイトのコンテンツにはソリューションが必要
BtoBにおいて、サイトに訪問する理由の多くは、業務上、何らかの課題、疑問などを抱え、その先のコンテンツに課題に対する解決策を求めているからだ。であればコンテンツにはユーザーが求めているもの、つまり課題、疑問(ニーズ)に対する解決策を掲載し、解説するべきだろう。
例えば、電子部品会社のWEBサイトを例に考えてみよう。
ユーザーのニーズが顕在化されたものであれば、既に欲しいものは決まっているはず。その場合、WEBサイトへはスペック情報による検索、あるいはカタログや製品の部番による検索から流入してくるであろうことが考えられるので、コンテンツとして製品情報を充実させることに加え、課題別、スペック別、品番別等ニーズに合わせた検索機能を充実させることが必要だ。
逆に、ニーズが潜在的なものであれば、コストダウンや安全・安心、省エネなどといったテーマ検索、液晶テレビ、自動車、スマートフォンといったアプリケーション検索など、何らかの漠然とした課題を解決するためにWEBサイトを検索していることが考えられる。このような場合は、漠然とした課題を顕在化させるためのコンテンツを用意する必要がある。
多種多様な課題を抱えたユーザーに対して、様々な切り口のコンテンツで解決していくことが、WEBサイトのコンテンツ設計においては欠かすことはできない。
課題を解決し見込み客を獲得!コンテンツ設計 9つのプロセス
とはいえ、課題を解決するコンテンツを設計するのは難しい。
ここで、ユーザーの課題を解決するコンテンツ設計における9つのプロセスを紹介しよう。
1 ターゲットユーザーは誰かを考える
ターゲットユーザーは誰か?先ほどの電子部品会社であれば、電機メーカーの設計担当者かもしれない。あるいは自動車電装メーカーの購買担当者かもしれない。それらの担当者を全て洗い出して考える。
2 ターゲットユーザーのニーズを考える
ターゲットユーザーはどのようなニーズを持っているか?コストダウンなのか、効率化なのか、あるいはリードタイムなのか。様々なニーズが考えられる。各ターゲットユーザーに対して、ニーズを掘り下げる。
3 ニーズを潜在、顕在に振り分ける
各ターゲットに対して上がってきたニーズを大きく潜在的な課題か、顕在的な課題かに振り分ける。
4 ニーズに対する解決策を考える
洗い出したニーズに対して、どのような解決策が考えられるか。マーケッター一人では、それらの課題に対する解決策を講じることは難しい。社内の主要メンバーにヒアリングしながらすすめると良い。
5 解決策をコンテンツ化する
解決策に対して、自社が提供できる製品、サービスだけではなく、会社の組織体制や強み、実績、ネットワークなどもコンテンツになっていく。何を伝えれば、その課題を解決できるものになるかを考える。
6 CTAを検討する
CTA(CALL TO ACTION)とは、行動喚起のことだ。ただ見て直帰されては、意味がない。どのようなCTAを各コンテンツに仕込むか、落とし所を考える。
※CTAは2つだけではない
代表的なお問い合せと資料請求だけでなく、ホワイトペーパーダウンロード、メルマガ登録、会員登録、Facebookのいいね!などもCTAだ。
7 リード取得目的以外のCTAも考慮する
リード獲得型CTAから漏れたユーザーに対しては、関連性の高いコンテンツや記事の提供も重要だ。一の網、ニの網を仕掛けユーザーを流出させない設計を考える。
8 キーワードを設定する
SEOを考えると1ページ、1キーワードが基本だ。課題に対して解決できるコンテンツはどのようなキーワードで検索されるか。検索が想定されるキーワードボリュームを検証し、設定する。ニッチになるほど良い。BtoBこそロングテールで考える。
9 大見出し、中見出しを検討する
WEBサイトは、タイトル、見出しが重要。その中に検索されるべきキーワードが内包される方がよい。顕在化されたニーズであれば、製品カテゴリやスペック、部品番号などが重要であり、潜在化されたニーズであれば、「省エネ コンデンサ」などが含まれた見出しが重要だ。
まとめ
BtoBでも少しずつWEBコンテンツが重視されつつあるが、まだまだ修正できる点は多い。しっかりとコンテンツを考慮し、見込み客を獲得するまでの道筋を設計しよう。
WEBコンテンツはBtoB企業にとって大きな資産だ。
今回のコンテンツ設計方法を参考にしていただき、御社のサイト設計の見直しに役立てていただければ幸いだ。
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