MAの需要が高まっている背景とMAが実現できること

マーケティング施策を自動化し、受注確度の高い顧客をセールスへ送客するシステムづくりに、マーケティング・オートメーション(MA)は不可欠な存在となりつつあります。

国内145万社のうち、MAを導入している企業はおよそ1万社にのぼりました。(2021年1月時点)

MAの需要が高まり導入企業が増えているのには、BtoB企業を取り巻く環境が大きく変化していることが要因としてあげられます。

本記事では、MAの需要が高まっている背景と、MAが実現できることについて解説します 。

BtoB企業のマーケティングとセールスを取り巻く環境

見込み客 の購買プロセスの変化

従来見込み客は、営業と接点を持ちながら「興味をもって情報収集・購入候補先の選定・比較・購入」といった購買プロセスをたどっていましたが、現在は購入先の候補がある程度決まった上で営業と接点を持ち、比較・購入するといったプロセスへ変化しています。

当社が調査したバイイングプロセスの調査レポートによると、営業が接点を持った段階ですでに購入先の候補が決まっているという見込み客の割合は76%、平均で3.8社を候補として選定しているということが明らかになりました。

いかに購買プロセスの初期段階から接点を持ち、候補の3.8社に選定されるかが重要となります。

企業購買担当者600人アンケート!バイイングプロセス調査レポート
https://pages.onemarketing.jp/WF-download14_buying_process.html

情報収集のデジタル化による見込み客との接点の減少

コロナ前に比べてオンラインでの情報収集は147.6%に増加※1、逆に対面での名刺交換からの名刺取り込み件数はコロナ前に比べて55%減少※2しています。

見込み客の情報収集の方法がオンラインに切り替わったことで、見込み客のことを知る機会は減少しました。

見込み客の興味や関心、検討状況を把握しづらいという、マーケティングや営業を取り巻く環境は厳しくなっています。

※1新型コロナウイルスの感染拡大によるWebマーケティング活動の変化 ベーシック社(20年6月度調査)
※2新型コロナの影響で、ビジネスの「出会い」調査 Sansan株式会社(20年5月度調査)

マーケティングや営業からの情報が届きづらくなっている

パソコンやスマートフォンといったオンライン上の情報をはじめ、電車のつり革広告・チラシやポスターといたオフラインでの情報等、私たちが情報に触れる経路は多様化しています。現在、人が1日に目にする広告は約5000件と言われており、接する情報の量は増加傾向にあります。

5000件の広告のうち記憶に残るのはたったの12件程度とされていて、記憶に残してもらうにはその人の興味関心に合致した情報を提供する必要があるということが言えるでしょう。

しかし、コロナ過による対面機会の減少は、見込み客の興味関心の把握をより困難にしています。興味関心が把握しづらくなったことで、マーケティングや営業からの情報は益々届きづらくなっています。

BtoB企業のマーケティングとセールスが直面している課題

現在のBtoB企業の購買プロセスにおいては、購入先候補の3.8社に選ばれることが重要で、選定されるためには購買プロセスの初期段階から関係性を構築・維持することがポイントとなります。

しかし、情報収集の多様化や情報過多の時代においてマーケティングや営業からの情報は届きづらくなっており、購買プロセスの初期段階から接点をもって、3.8社の候補に選定されるのは決して簡単なことではありません。

MAはこの課題を解決する強いソリューションを持ち合わせているため、需要が高まっています。  

MAが実現できること

BtoB企業を取り巻く厳しい環境、課題について解説しました。 ここでは、MAがこういった課題をどのように解決するのか、主な機能や実現できることをご紹介いたします。  

検討段階に応じた適切なアプローチで関係性を構築・維持

MAは、見込み客のオンラインでの行動を可視化することができます。

可視化できる行動の例
・自社サイトのどのページにいつアクセスしたのか
・どのメルマガを開封、クリックしているのか
・どの資料をいつダウンロードしたのか
・どのウェビナーにいつ登録したのか

頻繫にメルマガを読んでいる方は自社への認知が高まっていると考えられますし、製品やサービス説明のページに何度も訪れている方は購入検討を開始したと考えられます。

オンラインでの行動が可視化されることで、見込み客の興味関心や検討の段階を把握することができるようになります。

MAに蓄積されるこういった見込み客情報を活用すれば、興味関心に合わせたコンテンツをお届けしたり、情報を欲しているベストなタイミングで連絡したり、見込み客一人一人に合わせた適切な接点を持つことができます。

このようにMAは、見込み客との良質な関係性の構築を実現し、購入先候補に選定される手助けをします。

新規見込み客の獲得増加

WEBサイト に見込み客からのアクセスがあった場合 、その見込み客に適切なコンテンツをオススメして、フォーム入力といったCV(コンバージョン)、つまり新規見込み客の獲得を推進することができます。

見込み客情報を獲得するためのLP(ランディングページ) もカスタマイズでき 、コンバージョン率を向上させることができます 。

効率的な予算配分の実現

施策毎の効果測定や見込み客の進行状況を分析することで、マーケティングの費用対効果を可視化することができます。

分析の具体的な例を以下にご紹介いたします。

施策の効果測定

MAで見込み客の検討フェーズを管理しておくと、上の図のようにどの施策からどのような検討フェーズの見込み客が創出されているかを明らかにすることができます。

検討フェーズは後ろに進めば進むほど契約に近いので、どの施策が検討フェーズを進めるのに有効なのかを検証することができます。

有効ではない施策は中止して有効な施策に集中するなどすれば、限られた予算をより効率的に使うことができます。 

見込み客が停滞しているフェーズの分析

上の図のように検討フェーズを軸にレポーティングすると、どのフェーズで停滞している見込み客が多いのか、つまりマーケティング施策のどこに課題があるのかを特定することができます。

例えば、検討中期フェーズで停滞している見込み客が多いのであれば、中期→後期フェーズにあげるための施策に積極的に取り組む、のような課題解決をします。

課題が特定されることでどのような施策に集中的に予算投下すべきかが明確化されます。

以上の例のようにMAで見込み客の情報を管理・分析することでマーケティングの費用対効果が可視化され、限られた予算を効果的に使えるようになります。

業務の自動化による生産性の向上

ランディングページの項目作成やメールテンプレート等、複雑なマーケティング業務やワークフローを簡素化、自動化することで生産性を向上できます。  

まとめ

MAは単にメールの一斉送信を行うためのツールではありません。

前述した4つの機能を正しく用いることで、企業の収益最大化を実現することができるツールとなります。

・見込み客側の購買プロセスが長く、プロセス初期段階からの関係性の構築や維持に課題がある
・営業側には購買プロセス初期段階の、まだ確度の低い見込み客を対応するリソースがない

といった状況でしたら、課題を解決するための強いソリューションになるでしょうし、逆にこういった状況があてはまらないのであれば、MAは必要ないのかもしれません。

BtoB企業を取り巻く背景、自社の抱える課題、MAが実現できることを把握した上で、MAの導入検討や活用に活かして頂ければと思います。

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