営業効率化の秘訣|ホットリードの考え方

企業にとってDXは避けて通ることはできません。
特に営業・マーケティングのDXは、今後企業を存続させていくために間違いなく重要です。DXを推進し、営業の効率化を実現させるためには、リソースの最適化は欠かせないのではないでしょうか。

そのためには、効率的なリードマネジメントとレベニューサイクルモデルの構築が必須になってきます。

本記事では、その中でも営業とマーケティング間でリードを引き渡すポイント、ホットリードの考え方について紹介します。

ホットリードとは?

ビジネスの成長において、営業とマーケティングの協力は不可欠です。
その中で特に重要なのが、「ホットリード」です。

ホットリードとは、購買意向が高まり、商品やサービスを購入する可能性が高い見込み客のことを指します。マーケティングから営業へリードを引き渡すタイミングとなるため、重要な概念です。

この重要な概念を理解するには、まず適切なターゲットの選定が不可欠です。

ターゲットの選定

ターゲットの明確な選定は、ホットリードの効果的な獲得に欠かせません。そもそも自社のサービスとマッチする顧客とはどういった企業で、どのような課題を抱えているのかを理解する必要があります。

ここではICP(Idial Customer Profile)という概念が役に立ちます。自社にとって理想的な顧客企業像、つまり、BtoBにおける企業版ペルソナと言えるでしょう。既存顧客の情報から自社にとって相性の良い業界や企業規模といった属性を基に設定していきます。

そこからさらにバイヤーペルソナとして個人に落とし込み、バイヤージャーニーを検討することで顧客像が明確になってきます。

ターゲットが決まれば、自社がそのターゲットに対してどんな価値を提供できるのか、自社だけの提供価値=バリュープロポジションを考えましょう。バリュープロポジションを明確にすることで、顧客への一貫したメッセージングが可能になります。

バリュープロポジションの説明

顧客像を深く理解し、顧客がどの段階にいるかを正確に把握することが成功の鍵です。

バリュープロポジションについては、以下の記事で詳しく解説しています。是非ご覧ください。

バリュープロポジションとは?定義や失敗する理由、作り方について解説

レベニューサイクルモデルの設計

ホットリードを活かすためには、効果的なリードマネジメントが必要です。
レベニューサイクルモデルの設計は、セールス・マーケティングのプロセス管理をする基盤になります。この設計なくして適切なリードマネジメントは不可能といっても過言ではありません。

レベニューサイクルモデルの一例

営業とマーケティングが協力してホットリードを有効に管理し、成功に導くためには、営業とマーケティングの協力が不可欠です。特に部門間でリードの受け渡しが行われるホットリードの定義は両者が合意形成する必要があり、条件だけではなくSLA(Service Level Agreement)として対応内容も含めて検討し、戦略的なリードの引き渡しポイントを確立することが求められます。

スコアリング

ホットリードを見逃さないためには、スコアリングが有効な手段です。ホットリードの条件を決める際はスコアリングを利用するのが一般的です。

スコアリングには興味関心や行動に基づく行動スコアが広く利用されていますが、BtoBにおいては属性スコアも非常に重要です。行動だけにフォーカスしてしまうと、本来ターゲットではないリードも含まれてくるため精度が低くなる傾向があります。行動スコアだけなく属性スコアも利用して、この2つを掛け合わせたスコアリングモデルを検討しましょう。

行動スコアと属性スコアの掛け合わせ例

スコアリングは、ターゲット選定で決めたICP、バイヤーペルソナ、バイヤージャーニーを基に検討していきます。 企業属性(業種、企業規模など)、個人属性(部署、役職など)でターゲットに対してスコアを付与し、バイヤージャーニーで想定したリードのアクションをベースに行動スコアを考えるとスムーズに決められるのではないでしょうか。

スコアリングを検討して、ホットリードを迅速に特定する仕組みを整えましょう。

ホットリードの創出

獲得したリードをホットリードにするためには、ナーチャリングが欠かせません。なぜならBtoBの場合、購買に至るまで長期間かかることは少なくないからです。獲得したリードがすぐに商談化するケースは限られているので、ほとんどのリードは商談化するまでも時間がかかります。

そのため、営業が獲得時点からアプローチを続けて商談化を目指すのは効率的とは言えません。営業リソースを最適化させるためには商談の前段階まで、つまりナーチャリングをマーケティングやインサイドセールスといった別部門が担う体制をとるのがベターです。

そのためには、フォローアップ戦略と自動化を活用し、リードとの関係を深めることが重要です。

フォローアップ戦略と自動化

ホットリードを逃さないためには、適切なフォローアップ戦略と自動化が必要です。顧客とのコミュニケーションを効果的に管理し、関係を構築しましょう。

バイヤージャーニーで検討した内容を基にどんなコンテンツをいつ、どうやって配信するのかを設計していきます。リードは様々な方法で情報収集をしているので、メールやWebコンテンツ、ホワイトペーパー、ウェビナーなど複数のチャネルで接点を作ることが大事です。

これらを人力でやることは現実的ではないので、システムを使ってある程度自動化しておくことも必要です。リードとの接点が増えるので必然的に必要なコンテンツ量も増えてきます。自動化させることでリソースも最適化できます。

パーソナライゼーション

ホットリードの獲得において、リードに対して適切でパーソナライズされたアプローチが成功の鍵となります。リードとの関係を強化し、最終的に購買に結びつくためには、パーソナライゼーションを戦略的かつ効果的に活用することが不可欠です。

リードが求める情報やコンテンツに焦点を当てることで、ムダな情報のノイズを減らし、リードとの対話を効果的かつ意味のあるものにします。
自分のニーズや関心に合った情報を受け取ると、その情報に対する興味が高まります。
個々のリードに合わせたメッセージや提案は、信頼感を築く要素となります。

パーソナライゼーションをすることで、リードの購買意向を高めやすくなります。

インサイドセールス

ホットリードを効果的に獲得するためには、インサイドセールスも活用しましょう。リードと直接対話し、ニーズや要件を把握することができるため、非常に有効です。

インサイドセールスはリードと直接対話することができます。この直接の対話により、リードのニーズや課題を深く理解することが重要です。

また、リードが示した興味や関心にリアルタイムで対応できるため、適切な情報や提案を提供することができます。リードが興味を持っている瞬間に効果的なコミュニケーションを構築することで、購買意向を迅速にキャッチし、成約に繋げることが可能です。

インサイドセールスは営業のように外回りをすることなく、電話やオンライン会議を通じて効果的な対話を構築できます。効率的に多くのリードにアプローチできるため、コスト効率が向上します。リモート作業の拡大により、地理的な制約が少なくなり、広範なリードへのアクセスも可能です。

SFAなどのデジタルツールを活用することで顧客データを蓄積しやすくなり、リードの過去の行動や対話履歴から学び、より効果的なアプローチを構築していきましょう。

まとめ

ホットリードの重要性は言うまでもなく、効果的なリードマネジメントを通じて、営業とマーケティングが連携し、ビジネスの成長を実現するために欠かせない要素です。

ホットリードの獲得においては、ターゲットの選定からナーチャリングまで、綿密な計画と部門間での協力が不可欠です。売上という共通のゴールに向けてチームで取り組むことが成功への鍵ではないでしょうか。

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この記事の著者

デマンドジェネレーションチーム マネージャー 種田 悠平
種田 悠平
デマンドジェネレーションチーム
マネージャー

SaaS企業にて法人営業として、主にBtoB企業向けに新規開拓、深耕営業を経験。
ワンマーケティング株式会社に入社後はコンサルタントとして顧客企業のMA運用・導入支援のコンサルティング業務やオウンドメディアの運用などに従事する。
B2BのSMB、エンタープライズの企業に対し、グローバルなフレームワークを用いたマーケティング戦略設計からMA・SFAの導入・運用支援を経験した後、現在は社内のデマンドジェネレーションチームのマネージャーを務める。

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